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2020.06.22

鑑定士とAIを掛け合わせた国内最大の真贋鑑定サービス 「FAKE BUSTERS」

(こちらの記事は2020年6月22日にnoteにて公開されました)
ファッション業界に常につきまとうのは、模倣品の問題だ。グローバルな生産体制の弊害でもあり、特にファッションにおいてはブランド品を中心に様々な模倣品が安価で取引され、ブランド価値にも少なからず影響を与えている。こういった模倣品のクオリティは年々高くなっており、私たち消費者では本物か、贋物か見分けるのは難しいものも多い。
このような問題を解決するために開発されたのが、真贋鑑定サービスを行う「FAKE BUSTERS(フェイクバスターズ )」。独自のテクノロジーを用いた鑑定サービスだ。今回はFAKE BUSTERSのサービスやテクノロジーについて詳しく知るべく、運営するIVA株式会社で経営戦略、PR・広報を務める谷阪栄人さんにインタビューを行った。

どこで購入しても安心できる市場を目指して

まず、FAKE BUSTERSの簡単な概要を教えてください
FAKE BUSTERS(フェイクバスターズ)は、2019年7月に登場した国内最大の真贋鑑定サービスです。月間10000件以上の鑑定依頼を、多彩な経歴を持つ鑑定エンジニアチームと最新鋭の専門機器を駆使して、正確かつ迅速に対応しています。偽造品を流通させない安心安全な売買の場を作るという理念に共感し、2019年10月に国内最大級のスニーカーコミュニティ・売買サービス「SNKRDUNK(スニーカーダンク)」と業務提携を締結しました。
海外ユーザーの要望に応え、Webサイトは日本語に加え、英語、簡体中国語、繁体中国語に対応しております。サービス内容は、画像による「クイック鑑定」¥550~と、実物を郵送して行う「コンプリート鑑定」¥2,200~の2種類となっています。
どのような商品を鑑定対象としているのでしょうか?
現在はNIKE、Adidas、Yeezy、Converse、Puma、New Balance、Supreme、OFF-WHITE、BALENCIAGAにおけるスニーカーやアパレルを鑑定対象ブランドとしております。
サービス開始に至った経緯を教えてください
スニーカー市場が爆発的な成長を続けるなか、比例して成長を続けてきたのが非正規品市場でした。これまでもブランドバッグや高級時計など、様々な場面で問題視をされ続けてきた非正規品ですが、急成長を遂げているスニーカー市場やストリートファッション市場に対しても本格的に力を入れ始めてきたのです。
ハイブランドや高級時計と異なって、ブランドの品質が高いレベルで統一されていないスニーカーやストリートアパレルは鑑定が難しかったため、兼ねてより事業者、消費者を悩ませ続けてきました。ちょうどこの時期、アメリカでは「StockX」、「GOAT」、中国では「得物APP(POISON)」、「nice」、日本では「モノカブ」、「スニーカーダンク」といった商品の真贋を担保する、鑑定付き特化型C2Cマーケットが成長を見せたことで、市場全体で真贋の重要性を再確認した形となりました。
しかし、そういったプラットフォーム以外では依然として非正規品が蔓延しており、抜本的な問題の解決にはなっておりませんでした。市場の更なる成長のためには、消費者の購買活動における”安心”は必要不可欠です。非正規品の脅威から消費者を守ることは単に消費者にとってのメリットだけではなく、マーケット全体の活性化に繋がります。非正規品問題に対して消費者に代わって立ち向かうサービスがあることで、市場の健全化に繋がると考えたIVA代表・相原の「特定のプラットフォームだけではなく、どこで購入しても安心できる市場になるべき」という理念の元、サードパーティーサービスとして、フェイクバスターズは誕生しました。
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#RetailTech
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