2022.03.30

次世代型自動販売機でコスメを売る:PRENO

コロナ禍において、人と接しないで買い物ができる非接触型のサービスが拡大している。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した2020年に、非接触型であり、日本人にとっても馴染みのある自動販売機でコスメを売るサービスが誕生した。それが株式会社PRENOの次世代自動販売機「PRENO」である。今回は「PRENO」の誕生経緯や開発背景について、同社の代表取締役である肥沼さんに話を伺った。

商品企画から販売チャネルの開拓まで

肥沼さんは元々前職で「BEAUTYCON」という世界最大級の美容フェスティバルを日本に持ち込み、展開した責任者でもあった。そのイベントを実施した際にアメリカと比べ日本のコスメ店頭販売が窮屈と感じたことが「PRENO」開発のきっかけになったという。

「日本の店頭は接客がメインですが、いい言葉でいえば丁寧、別の言葉でいえば過剰なので不快な思いをする人も少なくないのではと考えました。そこで誰にでも気軽に、平等に購入できる場所を作りたいと思い、次世代自動販売機の事業を始めたのです」。

次世代自動販売機「PRENO」はメーカー向けにカスタマイズした自動販売機の製造販売と、自社で自動販売機を設置して物販をする2つのモデルで事業を行っている。つまり、商品企画から販売チャネルの開拓まですべてのプロセスを「PRENO」では自社で行っているのだ。通常の機械メーカーでは機械は作れても、自動販売機で販売する商品は作れない。また、設置する場所に関してもコネクションがないと難しいケースもある。「PRENO」の場合は自社で一貫して行っているため、その点が大きな強みとなっているという。

「PRENO」のコンセプトは年齢や性別や体形に関係なく、誰にとっても平等な買い物の機会を提供したいという肥沼さんの思いから誕生したことも背景のひとつにある。

「テクスチャーを見たくてデパコスのカウンターに行くのですが、私が男性なのもあって実際にコスメを見に行くことに対してどうも気が引けてしまいます。そこでディスプレイがあるコスメの自動販売機を設置し、そのディスプレイで化粧品を見てもらえれば購入に繋がると思いやってみたのです。結果、女性向けコスメでも20%弱の男性に買っていただきました」。

実際に男性利用者からのフィードバックには「人の目を気にせず買えるからもっと台数を増やしてほしい」という要望が多くあったという。また、女性客からも「店頭で買物していると店員に話しかけられて友達や恋人との時間を大切にできないが、これだと邪魔されないで楽しく買い物できる」といった声も寄せられた。

<p><span style="color:#000000">「PRENO」のコンセプトは年齢や性別や体形に関係なく、誰にとっても平等な買い物の機会を提供したいという肥沼さんの思いから誕生したことも背景のひとつにある。</span><br><br><span style="color:#000000">「テクスチャーを見たくてデパコスのカウンターに行くのですが、私が男性なのもあって実際にコスメを見に行くことに対してどうも気が引けてしまいます。そこでディスプレイがあるコスメの自動販売機を設置し、そのディスプレイで化粧品を見てもらえれば購入に繋がると思いやってみたのです。結果、女性向けコスメでも20%弱の男性に買っていただきました</span><span style="color:#3b3b3b">」。</span><br><br><span style="color:#000000">実際に男性利用者からのフィードバックには「人の目を気にせず買えるからもっと台数を増やしてほしい」という要望が多くあったという。また、女性客からも「店頭で買物していると店員に話しかけられて友達や恋人との時間を大切にできないが、これだと邪魔されないで楽しく買い物できる」といった声も寄せられた。</span></p>

一方、店舗やブランドからも「今まで活用できていなかった場所でマネタイズできるのはよい」「そもそも人件費がかからない」「コロナ感染リスクも減らせる」などといったポジティブな声が寄せられたとのこと。自動販売機という日本人にとって馴染みがあり、かつウィズコロナに関しては非対面非接触の部分と現金を使わない完全キャッシュレスといった面が利用者と店舗側どちらにとっても大きいメリットになっているのだろう。

日本コスメEC市場の今後

このようなサービスを提供しているなかで、日本のコスメのEC市場についてはどう感じているのだろうか。

「日本のコスメECはコロナの影響もあり新規参入が続いたので、今年ぐらいから実質淘汰される段階になるのではないかと考えています。プチプラだとeBay Japanが運営するQoo10が価格競争力が強く、ラグジュアリーはZOZOのようなECが強いのではと思います。ただ正直、日本のスタートアップに対してビューティーテックへの期待はあまり感じられません。ただし、アジアならではの着想であればニーズがあり、まだ食い込む余地があるのではと思っています」。

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最後に、これから取り組んでいきたいサービスの構想を聞くと「自動販売機だけに留まらず、その自動販売機がおいてある空間が楽しくなるようにしていきたい」とのこと。現在、カネボウ化粧品のKATEなど大手化粧品メーカーのコスメ展開をしている「PRENO」。今後どのようなサービスを提供してくれるのか、引き続き注目したい。

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