2024.04.03

フィッシングに特化した「Columbia（コロンビア）」のコレクション「Columbia PFG」歴史の継承と進化するテクノロジー

1938年にアメリカ、オレゴン州ポートランドで誕生した「Columbia（コロンビア）」。アウトドアブランドとして世界的に広く知られ、Columbiaのマザーと呼ばれるガート・ボイルという人物の存在も名物経営者としてファンの間で有名だ。

ブランドの創業者の次女である彼女の夫が釣り好きだったことから、さまざまな釣りにまつわるアイテムを開発し、1996年フィッシングに特化したコレクション「Columbia PFG（コロンビアピーエフジー）」がスタートした。

今回は株式会社コロンビアスポーツウェアジャパンマーケティング部プロダクトマーケティング課PR 出村契志さんにPFGのコレクションについてお話を伺った。

「Columbiaはもともとハットや、スキーウエアなどの卸売からはじまった会社で、1番最初に作ったオリジナルアイテムが『マルチポケットフィッシングベスト』です。

ガート・ボイル氏の夫がコロンビアリバーで釣りをする際にリクエストされて彼女が手作りしたベストが元になり、オリジナル商品として1970年代に発売されます。以後、さまざまなブランドからフィッシングベストが発売されるようになりますが、Columbiaがパイオニアで、現在も素材や仕様をブラッシュアップしながらリリースされ続けているアイテムです」

「ファーストモデルとなるこのアイテムは、水にぬれないように短めに設定された着丈、胸元の複数のフラップポケット、下方に2重に配されたジップポケット、そしてロッドを固定するループといった特徴的なディテールが、すでに採用されていることがわかると思います。

徹底してユーザー目線に立ち、アウトドアでリアルに機能するギアとしての服作りを続けてきたコロンビアの姿勢を象徴するようなアイテムになっていると思います」

80年代に作られたモデル。上の70年代製モデルを踏襲しているが、胸元のDリングをプラスチック製にし、ジッパーの色をボディと合わせるなどの改良がなされている

フィッシングベストをベースに、カメラマン仕様にアレンジした珍しいモデル。フロントにはフィルムを収納するポケット、バックには三脚を入れるための斜めポケットが付く

フィッシングベストの古い広告　画像向かって左側　ロッド用のループを使っている様子がわかる

Columbia PFGスタート

1996年、フィッシングに特化したラインColumbia PFGがスタートする。アウトドアで培われた独自のテクノロジーを徹底したディテールに落とし込んだというコレクションについて引き続き伺っていこう。

「1980年代には森の中で生活するハンターたちのために「耐久性」や「動作性」に優れたハンティングコレクション、『Columbia Performance Hunting Gear（コロンビアパフォーマンスハンティングギア）』、『Columbia PHG（コンビアピーエイチジー）』がスタートし、それに続くかたちで、フィッシングラインColumbia PFGがスタートします。

この“PFG”とは『Performance Fishing Gear（パフォーマンスフィッシングギア）』の略で、快適なフィッシングライフをサポートするコレクションになっています。

先ほどご紹介したフィッシングベストも最新バージョンの『Henry's Fork™ V Vest（ヘンリーズフォーク™ V ベスト）』というアイテムでリリースされています。大容量で多様なポケットは初期モデルから変わらず搭載されており、メッシュ素材を多用したデザインになっています。

ハニカム柄のポリエステル生地にはColumbiaのオリジナルテクノロジーの『OMNI-SHIELD（オムニシールド）』という撥水加工が施されており、軽量かつ快適な着心地のものになっています」

ファッションアイコンとしても人気の「Bahama™ II Shirt（バハマ IIシャツ）」

Columbia PFGのコレクションにはもうひとつブランドを代表するアイテムがある。通称バハマシャツと呼ばれる「Bahama™ II Shirt（バハマ II シャツ）」のお話を伺っていこう。

「バハマシャツのシリーズもColumbia PFGを代表するロングセラーアイテムです。

独自のロットホルダー付きのポケットが特徴的ですが、Columbia独自のサンプロテクション機能『オムニシェイド』UPF50という紫外線カットの素材を用いていたり、背中がベンチレーション仕様になっていたり、ロールアップした袖を止めるストラップが付いていたりと、フィッシング用に作られたディテールが、そのファッション性の高さからカジュアルなシーンでも着られるようになっていったというアイテムです。

長袖、半袖とバリエーションがありますが、『Bahama™ II S/S Shirt（バハマ II ショートスリーブシャツ）』はこの2024年春夏のシーズンは今までで最多となる18色展開致します。さらにデニム生地の『Bahama™ II Denim S/S Shirt（バハマ II デニムショートスリーブシャツ）』も今年限定商品としてリリースされます」