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2022.11.30

北海道の自然からつくったコスメを世界へ、ホリスティックビューティーブランドICOR(イコ)

北海道ニセコを拠点に羊蹄山(ようていざん)の水、白樺の樹液、シャケから作ったコラーゲンを使用し、北海道の自然の恵みを取り入れたホリスティックビューティーブランド「ICOR(イコ)」の取り組みを、クリエイティブ ディレクターのYUMIKOさんに聞いた。

北海道の自然の力強さに魅力を感じコスメづくりに着手

「弊社代表の竹下マリが以前、上海とシンガポールに住んでおり、上海でスキンケアブランドを立ち上げました。
 
竹下は、海外の方は日本、そして日本製のスキンケアブランドに対して信頼性が高いというのをいつも感じていて、更に海外のお客様から見ると北海道のニセコという場所が日本人が思っている以上に知名度が高く魅力的な土地ということもあって、調査を重ね、この地でブランドづくりが始まりました。
蝦夷富士(えぞふじ)と呼ばれる羊蹄山の美しさや超軟水の湧き水、そして寒さに負けない生物の強さみたいなものも強く感じて、スキンケアに生かせる部分があると思っています」
北海道ニセコの自然の恵みを取り入れたブランド名の由来とスタート時からの主力アイテムと新作コスメを紹介してもらった。
「ブランド名は宝物という意味で、アイヌ語でイコロと書いてロを小さく発音するのですが、イコとなりました。水も植物も私たち自身もすべて宝物であるという気持ちを込めています。
食品加工で廃棄されるシャケから作ったコラーゲン等が入った『オイルインミストトナーが1番の人気商品です。フェイスまわりだけでなく、髪やボディにも使える便利な保湿ミストです。
オイルイン化粧水なので、水分をしっかり補いながらオイルでうるおいを保ち、軽いつけ心地なのにうるおいが長持ちします。シャケから作るコラーゲンはサクシノイルアテロコラーゲン[1]という海洋性のコラーゲンでシャケの加工商品を作る際に廃棄される部分からラーゲンを抽出しており、一般的な加水コラーゲンの13倍の加水力があると言われている成分です」
他にも北海道産白樺樹液をはじめとする植物由来の保湿成分が、肌をしっかりうるおしてくれる『ハンドクリーム』や超軟水のニセコ羊蹄山の雪どけ湧き水で仕込まれた二世古酒造の純米酒を配合した『Sakeフェイシャルマスク』、白樺樹液を使った美容液『バランシングセラム』等の人気商品がある。白樺樹液はアミノ酸や有機酸、ミネラル、糖類を含み、夕方に感じやすい肌のくすみ(糖化)を防ぐ働きがあるそう。
白樺の樹液、シャケから作ったコラーゲン等、北海道の自然の恵みを存分に活かしたコスメ作りをしているICOR だが、新商品も面白い素材を使用しているとの事で話を聞いた。
「新商品の美容液は肌の酸化に注目した商品で、葡萄酒を使っています。アスタキサンチン[2]が配合され、年齢による乾燥によるくすみを感じる肌にアプローチします。
元々は非売品で『パーク ハイアット ニセコ HANAZONO』ホテル内のスパで、マッサージ用に使うオイルとして開発したところ、お客様からの商品化の要望があり、リリースすることになりました」

自然と調和する圧巻の建築、ICOR NISEKO

自然と調和しつつも存在感のある圧巻の建築、『ICOR NISEKO(イコニセコ)』。旗艦店としてブラントイメージをダイレクトに表現している。建築の事からコスメ販売以外の取り組みを聞いた。
「ICOR NISEKOは建築家の長谷川豪さんが手掛けました。建築を楽しみに訪れるお客様もいらっしゃる程の存在感ですね」
「元々の地形を活かし、S字型の細長い建物にデザインされています。お店の裏側には羊蹄山の雪解け水の小川が流れていて店内を通過してテラスに出ていただくと川のせせらぎを感じてもらえる様になっています」
「店舗でスキンケアはもちろん体験していただきたいのですが、空間も見に来ていただきたいです。さらに美容ドリンクやニセコ野菜のベジタブルサンドイッチなど、身体の内側からも美しさを感じてもらうためのフードも提供しています。
今はコロナという事もあり日本のお客様が多いのですが、ニセコという土地柄、特に冬は海外からのお客様がすごく多いです。国籍を問わず、このお店からグローバルに発信し、ユニバーサルに使えるプロダクトを目指しています」
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