ソールとストラップという極めてシンプルなフットウエアであるにもかかわらず、人それぞれにこだわりがあり、『これでなくてはならない』という“贔屓”の一足があるのだ。
なかでもブラジル生まれの「
Havaianas(ハワイアナス)」は、気持ちがパッと明るくなるようなカラーリングや天然ラバーが生み出す快適な履き心地が世界中の人々の心を掴んでいる。
1足約3000円のビーチサンダルは、いかにして国民的なプロダクトとなり、そして世界的なファッションアイコンへとなったのか?
ブランド名の由来は、ブラジル人が持つ楽園への憧憬から
ハワイアナスは1962年、ブラジル・サンパウロ州で誕生した。「Havaianas」はポルトガル語で“ハワイの人々”を意味する。「ハワイという名前には“楽園のような時間”を感じさせる響きがあります。当時のブラジル人にとっても、それは特別で親しみやすいものでした」
ハワイアナスが発売された当時の広告ブランドの原点となるのは、日本から移住した人々がブラジルにもたらした「草履」だ。稲わらと割竹で作られた草履は、通気性に優れ、足元に開放感をもたらす。