1983年に登場した
G-SHOCKのオリジナルモデル、いわゆる「初号機」が、昨年末に現代の技術で復刻発売された。
なぜ今、「初号機」なのか。オリジナルと復刻版の違いを通じて、本モデルの魅力を解き明かす。
2024年12月に登場した初号機の復刻モデル「DW-5000R-1AJF」。限定ではなく通常版として販売されているが、人気が殺到しているため、現在も入手困難だ。33,000円(税込)1983年、カシオが満を持して発売したG-SHOCKは、「落としても壊れない丈夫な時計」として、40年以上たった今も世界中で人気を誇っており、時計史にその名を刻む名品のひとつとなっている。
左が、2024年末に復刻した「DW-5000R-1AJF」。右が、1983年に登場した初代のオリジナルモデル「DW-5000C」。初号機は社外持ち出し厳禁だという写真左が復刻版の「DW-5000R-1AJF(以下5000R)」、写真右が初号機である
「DW-5000C(以下5000C)」なのだが、一瞥では見分けがつかないほど、意匠はほぼ同様に再現されている。
本作の復刻について、カシオ計算機株式会社で現在、商品企画の責任者を務める齊藤慎司さんに、詳しく話を聞いた。
デザイン形状は、ほぼ完全な復刻を実現した「5000R」。左下の20気圧の防水性を表示する「WATER RESIST 20BAR」という表示のみ、法律に従い変更することに。ほかに数箇所、表記上の変更がなされている「目指したのは、見た目の完全な再現です。現在、さまざまな派生モデルが誕生しているG-SHOCKですが、その原点となるモデルを現代の技術で再生することで、多くの人に、その価値を再認識していただきたかったというのが理由です。