シミ、しわ、たるみなどのもととなる乾燥や肌荒れ、敏感肌など、肌悩みを抱える人は右肩上がりに増えている[1]。化粧品技術が向上し、新たな研究や成分も次々と出てくるなか、肌悩みは一向に減らないことに疑問を抱いた研究者がいる。その疑問を掘り下げて導き出した答えは、「現代人は顔を洗いすぎている」ということだった。
今回は、現代人の洗いすぎの習慣を変えるべく、水で洗い流さないクレンジング「
セラクレンズ」を開発した
MIULE(ミューレ)代表の植村元さんを取材。洗いすぎに警鐘を鳴らす理由と、これまでになかった“洗い流さないオイルクレンジング”の魅力に迫った。
PROFILE|プロフィール
植村 元(うえむら げん)
株式会社cogane studio 代表取締役
化粧品研究開発者
現代人は“洗いすぎ依存”!? 江戸時代の60倍の洗顔が肌を壊す
生物学、生理学を専門とし、長年にわたって化粧品科学の研究や製品開発を行ってきたMIULE代表の植村さん。あるとき、化粧品を開発し続ける意義について悩んだそうだ。
「化粧品科学が発展して各所で さまざまな研究がなされているのに、肌荒れ、乾燥肌の人は右肩上がりに増えています[1]。私たちが長年取り組んできた、製品や科学技術で肌悩みにアプローチすること自体が間違っているのではないか、私たちが気づいていないところに原因があるのではないかと考えて、論文を読み漁ってリサーチしました。