アメリカ ノースカロライナ州生まれの「
Hanes(ヘインズ)」。マルチパックの「3P-T(スリーピース ティ)」に代表されるように、インナーTシャツの定番中の定番として知られるブランドだ。そんなHanesが1975年にリリースした「BEEFY-T
®(ビーフィーティ)」が、今年50周年を迎える。今回はヘインズの歴史を振り返りながら、このBEEFY-T
®の魅力に迫っていこうと思う。
産業化と都市化が進むアメリカで、上下がつながったアンダーウエア「ユニオン・スーツ」が大ヒット
BEEFY-T®の話の前に、ブランドの基本的な情報を知っておこう。Hanesは1901年、アメリカ ノースカロライナ州 ウィンストンセーラムという広大なコットン畑が広がるエリアに、「P・H・ヘインズニッティング」という社名で誕生する。創業者はプレザント・ヘンダーソン・ヘインズ氏とジョン・ウェスレイ氏の兄弟で、タバコ工場を改造した縫製工場を作り、紳士用アンダーウエアの製造をはじめる。
1910年代に入るとアメリカでは近代化が進み、建築や鉄道整備が盛んとなってワークウエアを着る人や、産業化と都市化によってクラシカルなスーツにハット姿の人たちが多くいたと いう。そういった人たちの間で、上下がつながったワンピース・タイプのアンダーウエア「ユニオン・スーツ」が画期的だと大ヒットする。1913年のことだった。