フットボールを楽しむ人たちが、こよなく愛しているスポーツブランドがある。その特徴的なブランドのロゴは、ひし形が2つ重ねられたもので、ユニフォームやエナメルバッグに刻印されている のを幾度となく目にしたことがあるだろう。
そう。それはイギリスで100年もの歴史を持つフットボールブランド「 UMBRO(アンブロ) 」で、他のスポーツブランドの追随を許さぬ唯一の地位を確立している。 なぜ、これほどまで愛されるブランドに「UMBRO」は成長できたのだろうか。おそらくそこには卓越したブランドストーリーに加え、商品への熱い思いが込められているからに違いない。そこで今回、 デサントジャパン株式会社 の企画担当である松井徹さんと島村隆宏さんにお話を伺った。
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松井 徹(まつい とおる)
デサントジャパン株式会社 アンブロブランドマネージャー 2022年よりアンブロを担当。100年の歴史と伝統あるイギリス発祥のフットボールブランドとして、子供に寄り添った商品開発やアンブロカップを開催し、フットボールを愛する人たちと共にブランドが成長することを目指す。
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島村 隆宏(しまむら たかひろ)
デサントジャパン株式会社 アンブロマーチャンダイザー 2010年にデサントジャパン株式会社に入社。2020年よりアンブロのアパレル商品企画を担当。THE THIRD by UMBRO(ザ・サード)や、AWAY DAYS(アウェイデイズ)などの新しいコレクションの展開にチャレンジしながら、ブランド100周年の活動を盛り上げている。
始まりは手押し車の配達から 最初にブランドの成り立ちを教えてください。 島村 「UMBRO」の由来ですが、創業者ハンフリーズ兄弟(Humphreys Brothers)の名前から取られました。1924年に、弟のハロルドさんがスポーツウエア会社での勤務経験を生かして、お兄さんと一緒にマンチェスターで起業をしています。
当時は、ご両親が働いている地元のパブで手押し車を使って販売を始めたとのことです。フットボールに限らず、多様なスポーツウエアを扱っていたようですが、地元イングランドに名門チームがあったこともあり、次第にフットボールウエアへと傾倒していきました。