兵庫県神戸市に本社 を構える
株式会社ファミリアは、ベビー・キッズ用品のブランドとして確固たる地位を築いている。全国展開されているが、特に関西圏には熱烈なファンが多く、神戸市内では電車や街中でファミリアのデニムバッグを持っている人をよく見かける。
「全国展開しているブランドで、ここまで地域色があるのは珍しいのでは」と同社の佐々木さんは話す。今回は、ファミリアのあゆみや特に関西圏にファンが多い理由、近年の取り組みなどについて、話を伺った。
手芸が得意な4人のママ友で立ち上げたベンチャー企業
創業の経緯を教えてください。
弊社は、1950年に4人のママ友が創業しました。戦後で非常に物資が乏しく、“いかに生活を成り立たせるか”が重要視されていたなかで、未来の担い手となる“子ども”にフォーカスして事業をスタートさせました。創業者である坂野惇子(ばんのあつこ)とその同級生の3人は、手芸が得意だったそうです。もともとは豊かな暮らしをしており豊富な物資を持っていたことから、手元に残っていたものを使って商品作りを始めました。
最初は神戸三宮センター街の『モトヤ靴店』にある陳列ケース2台を借りて販売していたのですが、口コミで評判が広がったのを機に起業へ。“温かい家庭的な雰囲気を大切にしたい”という想いを込めて、『ファミリア』と名付けられました。