猛暑・酷暑を乗り切るには、吸汗速乾の機能性ウエアが欠かせない。しかし大量に汗をかくと、乾いた後の機能性ウエアにベタつきを感じることが少なくない。着用感がさらさらで、心地よさが持続する吸汗速乾の涼しいウエアはないものかと、スポーツショップやアウトドアショップで新しい製品を買っては試す日々が今年もまた続いている。
「
Mizuno(ミズノ)」から2024年春夏に新発売された「
カルエアー」を買って、アンダーウエアとして七分袖シャツの下に着てみて驚いた。シャツだけ着るより涼しく、汗を吸って乾いた後もベタつきがない。何より、軽いので重ね着している感じがしない。そこで
ミズノ株式会社を訪ねて、グローバルアパレルプロダクト本部グローバル企画・デザイン室の井之口正憲さんに「カルエアー」の話を聞いた。
吸水性の高い糸と撥水性の高い糸を掛け合わせ、吸汗速乾性と通気性を両立させた
カルエアーアンダーVネック半袖シャツ(メンズ) 2,970円(税込) カラーは写真のペイパーシルバーの他、ホワイト、ブラックの3種類 サイズはM、L、LLの3種類 他に同価格のクルーネック半袖シャツ、2,860円(税込)のVネックノースリーブシャツもあり「すでに世の中には吸水速乾性の高いウエアがたくさん存在していますが、それらは主にポリエステルの糸を用いて作られています。弊社でも吸水速乾性をうたっている製品にはポリエステルが広く使われています。
ところが、ウエア全体を吸水速乾性の高い生地にしても、汗が蒸発した後で、汗に含まれる成 分が膜となって生地に残ります。これが生地に目詰まりを起こし、通気性が悪くなるんですね。すると体温で温められた空気が衣服内に滞留しやすくなって、暑さを感じる要因になります。膜として生地に残った汗の成分がベタつき、皮膚に張りつくような不快さの元になります」