レインウエアは山歩きの必需品だが、街でも雨の日にビル風で傘が破損するとレインウエアの必要を感じる。台風シーズンはなおさらだ。レインウエアを着れば身体は濡れないけど雨から荷物を守れない。傘を併用しても背中の荷物はどうしても濡れる。その問題を解決する、画期的なレインジャケットが今年「
mont-bell(モンベル)」から登場した。
20Lのデイパック、背負うタイプのビジネスバッグごと着てしまえば雨でも心強い
身体に合うサイズよりも大きなレインウエアで、雨の日に背中のバックパックごと身体を覆って行動するハイカーを見かけることがある。しかしオーバーサイズのウエアを着用して山を歩き、木の枝や岩などにウェアが引っかかると危ない。「適正サイズのレインウエアを着て、なおかつバックパックを濡らさないようにできないかというニーズに応えたのが『パックラップ レインジャケット』です。背中のマチを開くと、容量20L程度までのバックパックをすっぽり覆うことができます。荷物を背負わないときは、マチを閉じれば普通のレインウェア同様のシルエットになります」
なるほど、これは便利だ。適正サイズだから収納する際もコンパクトに収まる。バックパックごと着用して雨を避けられるアイテムとして一般に知られるポンチョは風に弱い。山で風を受けると歩きにくいし、街でもビル風などに煽られがちだ。
「雨天時にアウトドアで推奨されるのは、上下ちょうどいいサイズのレインウェアを着用して、バックパックにレインカバーをかけて行動することです。しかし、レインカバーはバッグの全体を覆っているように見えても、背中とバッグの間に水が入る余地があるので完全防水になりません。バッグが濡れる場合もあります」
初めからレインカバーが付属になったバッグパックもあるが、多くの場合レインカバーは別売りで、いずれにしても背中とバックパックの間の隙間は解消されない。また、小型のバックパックやビジネス用のバックパックだと、対応するレインカバーが存在しないことが多い。雨で濡らしたくなければ「パックラップ レインジャケット」で丸ごと覆うのが賢い選択だろう。
軽量コンパクトなので常に持ち歩き、急な天候の変化に素早く対応できる
「この製品には独自に開発した防水透湿性素材ドライテックⓇに、柔らかな生地を貼り合わせた2レイヤー地を採用しているので、しなやかな着心地と軽量性を実現しています。止水性の高いアクアテクトジッパーで浸水をシャットアウトするので、ジッパーを覆うフラップが不要になり、さらなる軽量化に寄与しています。
また、付属のスタッフバッグはコードが上下2ヶ所に付いています。レインジャケットを畳んでスタッフバッグに入れるとき、おおざっぱな入れ方をしても上のコードを絞れば収まりやすい作りになっています。そのあと下のコードを絞ると全体がコンパクトにまとまります」
山を歩いているとき、バックパックの留め具を何度も付けたり外したりして荷物を上げ下ろしするのは面倒だから、背負った荷物の上で脱ぎ着できるレインウェアは非常に便利だ。蒸れたら脱いでザックのポケットに入れ、肌寒ければポケットから出してザックの上から羽織るといった使い方もできる。
「アウトドアでは 別売りのレインパンツと一緒に使っていただくことをおすすめします。パンツはジッパーでサイドがフルオープンになる、脱ぎ着しやすいタイプもあります。街で通勤などに使う方は、丈が長めでやはりバックパックごと覆えるレインコートタイプもおすすめです」