2023年10月に開催されたMGC(マラソングラン ドチャンピオンシップ)。大迫傑選手は2位と5秒差の3位となり、パリ五輪出場権獲得とはならなかった。パリ五輪男子マラソンの代表枠は残り1つ。MGCファイナルチャレンジ(残るは2月25日の大阪マラソンと、3月3日の東京マラソン)で設定記録の2時間5分50秒を上回るタイムを残す必要があり、設定記録を上回る選手がいない場合、MGC3位の大迫選手が代表権を得る。
そのMGCと、2023年の東京マラソン、大迫選手は「
ナイキ アルファフライ 3」のプロトタイプを着用しレースに挑んでいた。2017年のマラソンデビュー以来、ナイキの厚底シューズとともに歩んできた大迫選手は、「アルファフライ 3」にどのような印象を持っているのだろうか。そして、レース、トレーニングで着用するシューズにどのような機能を求めているのだろうか。
「アルファフライ 3」はバランスに優れたシューズ
大迫選手がマラソンデビューを果たしたのは2017年4月のボストンマラソン。メジャー大会でいきなり3位になったレースで着用したのは、2017年の夏にリリースされた「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」。カーボンプレートを搭載した厚底シューズの初代モデルである。“エリートランナーがレースで着用するのは薄底”という当時の常識を覆すことになったシューズだ。