「こんな◯◯があったらいいのに……」とは、ファッション愛好家の誰もがきっと一度は思い浮かべたことのあるトピックだろう。ことさら機能面において、まるで某アニメの “ひみつ道具”のごとく、鮮烈な印象を与えるアイテムがある。それこそが、
WILLTEXの “持ち運べる電子レンジバッグ”、「
WILLCOOK」だ。
その実を問うに、糸一本一本が発熱する異次元の布製ヒーター「HOTOPIA(ホットピア)」を使用することで、発熱するバッグを誕生させたのだという。ここでは、そんな「WILLCOOK」にまつわる “ひみつ” をじっくりと解き明かしていこう。
今回お話を伺った株式会社WILLTEXの代表取締役社長・上田彩花さんは、8年ほど前の寒い冬の日に、ご子息が習っていた野球のグラウンドにて、ひとつの “空想” を脳内に広げていたという。
「冬のグラウンドはとにかく寒いんです。座って見ている親はもちろん、子どもたちも体を動かす前後は寒さに身を震わせていて。その光景を見ながら、ふと『布が発熱したら暖かさを保てるのではないか』と考えたんです」
そんな想いから、上田さんは当時勤めていた電子系の会社にて、発熱する布の開発を進めていくに至った。