ワークマンの製品には数多くの機能性を備えた生地が用いられている。軽量性や耐水性、耐摩耗性など、用途に合わせたさまざまな生地があるが、そのなかでストレッチ性を追求したのが「トリコテック」である。 今回は、「トリコテック」シリーズの開発を担当する株式会社ワークマン製品開発第1部チーフバイヤーの川田真之輔さんに、ワークマン公式アンバサダ ーである山田耕史が製品にまつわるエピソードを伺った。 低価格高耐久のストレッチ生地はどのようにして生まれたか
山田耕史(以下、山田)まず、「トリコテック」シリーズが生まれた経緯についてお聞かせください。
川田真之輔(以下、川田)「トリコテック」シリーズが登場したのは2020年ですが、その少し前から快適性の高いワークウエアが求められるようになっていました。
それまで、ワークマンのオリジナルアイテムでは、安さと耐久性を重視した「ザ・作業服」というような製品が主に求められており、着心地に対するニーズはあまりなかったんです。
川田前回紹介した「バズライトストレッチ」シリーズは「軽さ」にフォーカスしていますが、「トリコテック」シリーズはストレッチ性に重点を置いています。
とはいえ、ワークウエアですので、毎日着て洗ってを繰り返すことができる耐久性の高さは必要ですし、ワークマンならではの低価格も絶対に求められます。