アミノ酸のリーディングカンパニーとして、100年以上にわたりアミノ酸の研究を続けてきた味の素。その研究のなかで生まれたのがスキンケアライン「
JINO(ジーノ)」だ。
1997年に誕生以来、最新のアミノ酸研究を生かし、ブラッシュアップを重ねてきたJINOが今年10月1日、シリーズ名を刷新した「ジーノ モイスト」を発売する。
そこで
味の素株式会社の久保祐美子さんに、アミノ酸の基礎知識から、最新の研究から判明した「アミノ美肌理論
®︎」などについて話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
久保 祐美子(くぼ ゆみこ)
味の素株式会社 バイオ&ファインケミカル統括部 アミノ美容グループ 開発担当
うるおいのある肌に欠かせないアミノ酸の働き
そもそもアミノ酸が肌にとって重要な理由を教えてください。
まず私たちの体の約60%は水分、約20%はタンパク質、そして残りの約20%は脂質やその他の成分でできています。タンパク質と聞くと筋肉を想像される方も多いと思いますが、骨や臓器、爪などもタンパク質が主成分です。さらに肌においては、約60%が水分、脂質等が約10%、そしてタンパク質は約30%まで比率が上がります。
このタンパク質のもととなっているのが、アミノ酸です。体内には20種類のアミノ酸が存在し、その組み合わせによって、タンパク質は約10万種類におよぶことがわかっています。
たとえば、化粧品によく配合されているペプチドやコラーゲンもアミノ酸がもとになっています。ペプチドは2〜数十個のアミノ酸が連なっていて、コラーゲンは数十個以上連なったアミノ酸の紐が絡まりあった三重構造になっています。
アミノ酸が不足すると肌にはどのような影響があるのでしょうか?
肌の約30%を占めるタンパク質の「材料」が不足することは、肌本来の美しさをそこなうことにつながりかねません。アミノ酸で肌を土台から整えるケアを取り入れることで健やかな肌を目指せることを多くの方に知っていただきたいです。スキンケアで注目をしているアミノ酸はありますか?
2つのアミノ酸に注目しています。必須アミノ酸の「ヒスチジン」は、くすみをケアする、肌の天然の「紫外線ケア剤」になる、うるおいを与えるというようなさまざまな特長をもっています。
また、非必須アミノ酸の「アスパラギン酸」は、角層をしなやかにする、エネルギーに関与する、うるおいを与えるといった働きがあります。
長年の研究から導き出された「アミノ美肌理論®」
今回、肌におけるアミノ酸の研究結果を「アミノ美肌理論®」として発表されましたが、どんなことがわかったのでしょうか?
「アミノ美肌理論®️」は、お肌のコンディションと深い関係にある肌タンパク質を、その材料となるアミノ酸で育んでいくスキンケアアプローチです。私たちの10年にわたる研究では、お肌のコンディションと角層の情報を収集・解析した結果、角層内の特定のタンパク質がお肌のコンディションに関与していること、またそのタンパク質は特別なアミノ酸の組合せ(アミノ酸カクテル)で育むことができることにたどり着きました。アミノ酸は体の内外から取り入れることが可能です。食事やサプリメントによって全身をめぐる「食べるアミノ酸」、スキンケアアイテムによって届けたい場所に届ける「塗るアミノ酸」を組合せて、ぜひアミノ酸で肌を「サンドイッチ」して美肌タンパク質に満ちたお肌を目指していただきたいです。