BurberryやCOACH、BAPEからdoubletまで、国内外のトップブランドがこぞってモデルに起用する日本のファッションアイコンがいる。『
imma(イマ)』だ。バーチャルヒューマン・カンパニー「
Aww」が開発した、CGでつくられた「実在しないモデル」である。
特徴的なピンクのボブヘアとフレンドリーな性格、不思議な芯の強さを感じるキャラクターはどのようにつくられ、なぜ世界に求められたのか。Aww CEOの守屋貴行さんに取材した。
PROFILE|プロフィール
守屋 貴行(もりや たかゆ き)
20代で起業し、映像制作プロデューサーとして、広告、ブランディング、コンサルティング、CM、MVなどを手がける。2018年、アジア初のバーチャルヒューマン「imma」を制作し、株式会社Awwを設立。2021年、immaを起用した東京パラリンピック閉会式をプロデュース・監修。大阪・関西万博キャラクター選考委員。
Awwのビジネスについて教えてください。
「バーチャルヒューマン(以下、VH)」の開発とプロデュースです。2019年に創業し、自社でVHを生み出したり、他社と共同で開発に取り組んだりしてきました。VHは3DモデルやAIを活用した、人間によく似たキャラクターです。実在する人間のようにSNSを更新し、企業のプロモーションに起用されたり、ファッションモデルを務めたりしています。現在はYouTubeなどにも力を入れはじめています。
2024年6月に、半導体メーカー大手のNVIDIAと技術提携を発表し、NVIDIAが当時世界の時価総額1位だったこともあり大きな話題となりました。
NVIDIAのAI技術を活用し、AIと融合した新しいVHの進化を目指していく関係です。近年、自社専用のVHを持ちたい企業のニーズが高まっています。自社のPRやマネタイズの手段だけではなく、会社の案内や受付などの業務効率化という意味でもVHが注目されています。