使うほどに風合いを増すレザーとタイムレスでミニマルな美学が光る、ドイツ発のバッグ&アクセサリーブランド「
PB0110(ピービーゼロワンワンゼロ)」。創設者であるフィリップ・ブリー(Philipp Bree)は、毎日使うことで個性が生まれ、時を経て大切な相棒となるようなものの大切さを信じている。12年前の設立当時から揺るがないその価値観は、過剰消費や使い捨てが問題視される現代において、ますます重要になっていると言えるだろう。
ブランドが掲げるのは、「Beloved Object(愛しいもの)」という信念。その背景にあるストーリーや、長年愛用したくなるプロダクトを生み出すためのこだわりをフィリップに尋ねた。
PROFILE|プロフィール

フィリップ・ブリー(Philipp Bree)
PB0110創業者兼クリエイティブ・ディレクター
ドイツ出身。バッグブランド「BREE(ブリー)」の創業ファミリーに生まれる。「BREE」に10年以上携わった後、独立。2012年10月1日、ハノーヴァーを拠点にバッグ&アクセサリーブランド「PB0110」を設立した。
使い続けるなかで「愛しいもの」になるようなプロダクトを
フィリップさんは、歴史あるバッグブランド「BREE」の創業ファミリー出身ですが、自身のブランドを設立したきっかけは?
シンプルに異なるビジョンをもっていたからです。兄と共に「BREE」を率いていましたが、次第にお互いの考えが異なることに気付いたんです。私がフォーカスしたかったのは、素材へのこだわりとヨーロッパ内でのよりローカルなものづくりです。もちろん子どもの頃から身近にあった「BREE」のプロダクトは大好きでしたが、実際にビジネスに関わると自分とブランドとの関係性に変化を感じ、離れることを決めました。