100万〜200万人が住んでいるケニアのキベラスラムは、「東アフリカで一番大きいスラム街」と言われている。私たちが大変だと感じるような環境下でも、キベラスラムに住む人々は元気で前向き。「その前向きさに助けられた」と話すのは、アパレルブランド『
SHIFT 80』を運営する坂田ミギーさんだ。
今回は、キベラスラムの人々とアパレル製作に取り組んでいる坂田さんにインタビューを実施。SHIFT 80を立ち上げたきっかけや現在の取り組み、今後の展望などを伺った。
PROFILE|プロフィール
坂田 ミギー(サカタ ミギー)
広告制作会社、株式会社博報堂ケトルを経て、株式会社こたつの共同CEO・クリエイティブディレクターに就任。その後、分配可能な利益の80%以上をアフリカに還元するアパレルブランド『SHIFT 80』を立ち上げ、ケニアの人たちとともにアイテム製作に取り組んでいる。
X(旧:Twitter)
心と命を救ってくれたケニアで、恩返しがしたい
SHIFT 80を立ち上げた経緯を教えてください。
私は、もともと広告制作の仕事をしていました。しかし、2013年頃に心身ともに病んでしまって。そのときに、「このまま働き続けても、自分の身が持たない」「今の価値観のままだと幸せになれないのではないか」と思い、一度仕事を離れて世界一周の旅に出ることにしました。以前から海外旅行は好きで、しんどいなと思ったときにはタイやインドなどアジアの国々を訪れていました。海外に行くと、私とは違う考え方をもって生きている人にたくさん出会えるので、気持ちが楽になったり、新しい一歩を踏み出すきっかけをもらったりして、前に進む糧になるのです。