ダウンの代わりに空気の保温力を活用し、衣類の空気量を調整することで自在に温度調節ができるというもの。環境への配慮もさることながら、普段着からトレイル用途まで、たったの1枚でまかなえるという代物だ。
今回、同社の商品企画部 村井絢子さん、開発本部 テック・ラボ部長の研究者である平山壮一さんと木村航太さんに取材をし、なぜ「空気」に注目したのか。そして、このテクノロジーによってもたらされる衣服の未来はどのようなものかを語ってもらった。
PROFILE|プロフィール
村井 絢子(むらい あやこ)
ゴールドウイン事業本部 パフォーマンス企画グループ エキスパート
1枚で体温調節ができる万能ウエア
ゴールドウインの本社がある富山県に、ゴールドウイン テック・ラボはある。そこでは日々、先進的な技術や品質保持力を高めた素材・製品が開発されている。これまでもアスリート向けのウエアを開発するなど、日本を代表する選手たちの活躍を支えてきた。そのラボが新たな技術開発のカギとして「空気」に注目した。その背景には、登山で見られる衣類のレイヤリング(重ね着)があった。