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2023.08.29

新素材、ナイキ リアクトX フォームを搭載 「NIKE INFINITY RUN 4(ナイキ インフフィニティ ラン 4)」の全貌

“怪我ゼロ”をコンセプトとして誕生した「ナイキ インフィニティ ラン」シリーズ。高いクッション性と、滑らかな重心移動が行える構造で、トップアスリートからビギナーまで多くのランナーに愛されている。最新作「ナイキ インフィニティ ラン 4」は、新素材のナイキ リアクトX フォームを搭載。ナイキ リアクトX フォームとはどのようなフォームなのか。そして新素材を採用したニューモデルはどのような履き心地に仕上げられているのだろうか。
シリーズのファーストモデルである「NIKE REACT INFINITY RUN(ナイキ リアクト インフィニティ ラン)」が発表されたのは、2019年(発売は2020年1月)。柔らかく、弾力性があり、軽くて耐久性も備えるという特長を持つナイキ リアクト フォームを採用しながら、トップレーシングシューズの開発で培った運動力学効率を生かすことで、優れたクッション性と安定性を備え、スムーズで自然な重心移動をサポートするシューズを実現した。
当時、第三者機関であるブリティッシュ コロンビア スポーツ 医学研究財団が226名のランナーに行なった研究では、「ナイキ リアクト インフィニティ ラン」と、ナイキの従来型のモーション コントロール シューズである「NIKE AIR ZOOM STRUCTURE 22(ナイキ エア ズーム ストラクチャー 22)」を比較したところ、前者では怪我(「怪我」の定義は、参加者の判断により、ランニング関連の痛みで、3日もしくはそれ以上連続してランニングができなかったことを指す)の発生率が52%減少したという結果が出ている。
今作「ナイキ インフィニティ ラン 4」は、“怪我ゼロ”コンセプトを受け継ぎながら、新素材の採用で大きくアップデートされている。
「ナイキのイノベーションチームは、ナイキ スポーツ研究所で5年以上を費やして、ナイキ リアクトX フォームの素材研究、開発、テストを行いました。ナイキ リアクトX フォームは、従来のナイキ リアクト フォームと比べて、エネルギーリターンが13%向上。そして、ミッドソール製造による炭素排出量は43%削減されています」とEKIN(エキン/ナイキのプロダクトのテクノロジーやイノベーション、開発背景やストーリーを伝える担当者)の岡田晶典さんは言う。
新素材、ナイキ リアクトXフォームを採用。ミッドソールの凹凸デザインはクッション性、安定性の向上に貢献している。ナイキ インフィニティ ラン 4。18,700円(税込)
新素材、ナイキ リアクトXフォームを採用。ミッドソールの凹凸デザインはクッション性、安定性の向上に貢献している。ナイキ インフィニティ ラン 4。18,700円(税込)
ナイキはアスリートのパフォーマンスを向上させるためのイノベーションを追求する一方で、環境保護の観点からも素材開発や製造工程の改善にも取り組んでいる。ナイキ リアクトX フォームは、パフォーマンスとサステナビリティの両立を目指し、実現した素材なのだ。
「一般的に、ナイキ ズームX フォームや従来のナイキ リアクト フォームなどの高性能フォームの製造には、多くのエネルギーを使用する圧縮成形法が採用されています。一方、効率的かつ炭素排出量が少ない射出成形法は、最高のパフォーマンスを発揮するために必要な高品質なフォームを製造することができませんでした。
ナイキ リアクトX フォームは、射出成形の施設を使用したナイキ独自の革新的な新製法を用いて作られており、2つの方法の長所を持ち合わせたものになっています。炭素排出量を抑えながら、優れた性能数値を示すフォームを、既存のインフラを活用して作れるようになったのです」
新素材を採用した「ナイキ インフィニティ ラン 4」のミッドソールは、凹凸のあるデザインも特長だ。
「凹凸のあるデザインはクッション性と安定性の両立に貢献するもので、内側と外側では凹凸具合が異なっています。ナイキ インフィニティ ラン 4は、クッション性と安定性、ソフトでサポート性の高い履き心地を求める一般女性ランナーへの、徹底的なリサーチに基づいてデザインされています」
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