

坂道古着。
遠藤さくらが語る、古着とわたしの物語
新品の服が持つ完成された美しさとは違い、古着には時間をくぐり抜けてきた“余白”がある。誰かの手を離れ、また別の誰かへと巡るなかで刻まれたしわや色落ちは、偶然と必然が重なった一点ものの表情だ。
乃木坂46の遠藤さくらさんが向き合う古着も、決して声高ではないものの、そこには確かにこれまでの時間が刻まれている。以前のインタビューでもその魅力を語ってくれたが、今回はさらに踏み込んで、まだ語られていない愛用アイテムや、昨年のVCMでのエピソード、そしてこれからの古着との向き合い方についても伺った。
PROFILE

遠藤 さくら(えんどう さくら)
2001年10月3日生まれ、愛知県出身。
2018年11月、応募総数4万8,986人の坂道合同オーディションの中から乃木坂46の4期生として合格。24枚目シングル「夜明けまで強がらなくてもいい」、27枚目シングル「ごめんねFingers crossed」、37枚目シングル「歩道橋」にてセンターに抜擢。また雑誌『non-no』の専属モデルとしても活動。次世代エースとして期待されているメンバーの一人。
秋色に染まった、昨年のVCMでの出会い
去年は春に続いて、秋のVCM Vol.7(Vintage Collection Mall・日本最大級のヴィンテージの祭典)にも行かれていましたよね。前回の取材から、ご自身の古着の好みや向き合い方に何か変化はありましたか?
好みは相変わらずですね(笑)。自分が好きなものやメンズアイテムを中心に、今回もわりと“自分好み”で選んでいました。でも、お店に並んでいる服がすっかり秋冬仕様に変わっていて。寒い季節に着ることを想像しながら「いいな」と思ったものを選びたい気持ちが強く、ニットや長袖のアイテムを多めに手に取りました。

『乃木坂配信中』を見ていて気になったのですが、遠藤さんのお買い物は「直感派」ですか? それとも「じっくり考える派」ですか?
「これ可愛い!」って反応するのは直感なんですけど、そこからめちゃくちゃ悩みます(笑)。「本当にこれでいいかな?」って頭の中でシミュレーションして、しばらく迷ってから買う感じです。VCMを通して、いろいろなお店を巡られたと思うのですが、「ここは印象的だったな」というお店や出会いはありましたか?
今回、『ROSE』さんというお店でリメイク古着を見たんですが、それが本当に可愛くて衝撃を受けました。リメイク古着をちゃんと見るのも買うのも初めてだったんですが、「リメイクってこんなに可愛いんだ!」って。まだ実店舗には行けていないんですが、それ以来SNSなどでこまめにチェックするようになりましたね。
“好き”がいっぱい! お気に入りヴィンテージコレクション
では早速、今日お持ちいただいたアイテムを紹介していただけますか? トップバッターは、やはりその『ROSE』のシャツですね。

シャツが大好きなので自然と目がいってしまうんですが、この絶妙なグリーンの色味とチェック柄が本当に“どタイプ”で選びました。
オーバーサイズ感もポイントで、丈が少し長めなところも気に入っています。ボリュームのあるロングスカートと合わせて着ることが多かったですね。秋のお散歩にもぴったりで、日常に取り入れやすい一着だと思います。
チュールが付いているので「最初は甘くなりすぎるかな?」と思ったんですが、着てみると意外と馴染むんです。チュールが少しグレーがかっているおかげか、甘くなりすぎず自然に着られるところが気に入っています。
続いては、VCMでも盛り上がっていたIwaku Vintageのカーディガンですね! モコモコの素材とレザーの組み合わせが個性的です。

このカーディガンは、着たときのオーバーなシルエットが可愛くて、すごく気に入っています。これはもう、直感的に「これだ!」と思って選びました。細かなディテールというより、完全に第一印象で決めましたね。
あと、ブラウンを選んだのも今回が初めてかもしれません。普段の私服の上からさらっと羽織るだけで一気に可愛くなるので使い勝手がよく、自分の中ではちょっとした“挑戦”の一着でもあります。
このトミーヒルフィガーのダウンベストはリバーシブルですか?

はい、表はシルバー、裏は黒としてリバーシブルに使えます。銀座の『ラッシュアウト』という地下にあるお店で購入しました。店内が広くて自由に見て回りやすいので、よく行くお気に入りの古着屋さんです。
シルバーって目立つイメージがありますが、意外とそんなこともなくて。デニムと合わせるとグッと決まりますし、ニットと合わせても可愛いんです。「ちょっとかっこいいな」と思って買ったんですが、暖かいし、パッと羽織れるので日常的にかなり愛用しています。
最後にこのワンピース。遠藤さんの雰囲気にすごくお似合いです。こちらはどこで購入されたんですか?

これは、もしかしたら私が「初めて買った古着」かもしれません。中学2〜3年生の頃に、ショッピングモールのリサイクルショップで見つけたものです。何十年も前のものなんですが、すごく気に入っていて、今でも大切に持っています。

ベロア素材や、意外と大人っぽいデザインが今着ても違和感がなくて。シルエットも細身ですっとかっこよく着られるところがお気に入りです。学生時代によく着ていた思い出も詰まっているので、これからもずっと手元に置いておきたい大切な一着ですね。
まだまだ楽しい、ヴィンテージの世界
これまでも古着を通してさまざまな出会いがあったかと思いますが、数年後はヴィンテージとどんな付き合い方をしていたいですか? 一点物への憧れなどはありますか?
まだ「高価な一点物を買う」という領域には、正直全然到達していないんですけど……。それこそ、バナナマンの設楽さんはすごく古着がお好きですよね。番組の収録でお会いした際も、衣装ではありますが「今日はこういうお洋服なんだな」って自然と見ちゃいます。設楽さんのお話を聞いていると本当にかっこいいなって思うんです。一点物を大切に着続けている感じも素敵ですし、いつも刺激を受けています。いつかは、そんなふうに服と付き合える大人になりたいですね。

『乃木坂配信中』での“うめさく(梅澤美波と遠藤さくら)”コンビのヴィンテージ企画もすっかり定着しました。ほかのメンバーで「この子は古着が似合いそう」と思う方はいますか?
うーん……みんな似合いそうですよね(笑)。でも、同期の金川紗耶ちゃんは特に似合うと思います。彼女はファッションが本当に大好きで、モデルもやっているのでお洋服にすごく詳しいんです。古着のことを教えたら、きっと一気にハマって、どんどんお店を開拓していきそうだなって。ファッションセンサーが自然と働くようなタイプだと思います。
最後に、これから挑戦してみたい古着のジャンルはありますか?
そこがいちばん悩ましくて(笑)。どうしても、メンズライクだったりオーバーサイズだったり、いつも同じようなテイストのものを選んでしまうんです。「次に何に踏み込めばいいのか」が分からなくて、ずっと立ち止まっている感じで。「何がいいんだろう?」って常に考えているので、正直私が聞きたいくらいです。梅澤さんとかに相談してみようかな(笑)。

ファンの方の中にも「古着に興味はあるけど、何から挑戦したらいいか分からない」という方も多いと思います。遠藤さんなら、何をおすすめしますか?
そうですね。挑戦するなら、「ジャケット」はおすすめかもしれません。小物だと変化が分かりにくいこともありますが、ジャケットなら羽織るだけで印象がグッと変わりますから。まずはそんな変化が分かりやすいアイテムから始めると、古着を取り入れていくのが楽しくなるのではないかなと思います!

Photo by Akinori Kawanishi
Text by Tajimax








