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2020.01.13

【対談】HATRA 長見佳祐×デジタル・ヒューマン研究者 斉藤隼介、Vol.2「AIはファッションの美意識を変えるか?」

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※音声読み上げ機能はAI生成のため、
読み間違いが発生する場合があります。
アパレル向け3DCADツールCLOの活用、さらには普及支援で注目を集めるファッションブランドHATRAのデザイナーである長見佳祐氏、デジタル・ヒューマン研究者の斉藤隼介氏の対談記録のVol.2。今回はファッションという領域の構造や歴史を踏まえ、AIの受容とその影響をめぐる議論をお届けする。
PROFILE|プロフィール
長見 佳祐(Keisuke Nagami)/ HATRAデザイナー

1987年 広島生。2006年 渡仏、クチュール技術 / 立体裁断を学ぶ。2010年 HATRAを設立。「部屋」のような居心地を外に持ち出せる、ポータブルな空間としての衣服を提案する。現在では3Dクロスシミュレーションソフト「CLO」の応用を通し、新しい身体表現の在り方を模索している。
主な出展に「Future Beauty -日本ファッションの未来性-」「JAPANORAMA」など。2018年度 JFLF AWARD受賞、2019年度 Tokyo新人ファッションデザイナー大賞選出

PROFILE|プロフィール
斉藤 隼介 / デジタル・ヒューマン研究者

2013年早稲田大学応用物理学科卒業、2014年早稲田大学応用物理学専攻修士早期修了、2014年ペンシルバニア大学にて客員研究員として人体モデルリングの研究に従事、2015年より南カリフォルニア大学コンピュータサイエンス学科にて博士課程に在籍し、デジタル・ヒューマンのコモディティ化に関する研究に従事。またAdobe Research, Facebook Reality Labs, FAIRなどの企業研究所でのインターンを行い、AR/VRやAIの複合領域において横断的に研究を進めている。

(聞き手)
藤嶋 陽子 / ZOZO研究所 リサーチサイエンティスト(ファッション研究)

AIはファッションをどう理解するだろうか?

長見以前、WWDで『#モードって何?』という特集が組まれていて、業界を代表する方々が答えていましたが、全員が違った意見を持っていたのが印象的でした。このように定義はぼんやりしているけれど、一方でその指し示す対象については一定のコンセンサスがとれる不思議な単語モードについて、斉藤さんがどう考えられているか、そして仮にぼくらがAIの学習結果に「モード」を感じてしまうとき、どういった学習データが重要になってくるのか聞いてみたいです。
PIFu(Image Credit : Shunsuke Saito)
PIFu(Image Credit : Shunsuke Saito)
斉藤かなり大きい、気軽に答えられない質問ですね(笑)僕がやっている研究は機械学習がベースなので、見たもの、今まで見てきたものをもとに、3次元のかたちを判断しています。そのため、今まで学習してきたものと大きく異なるものが入ってくると、正しい結果が得られない。そういった過去の蓄積だけでは読み取れないものを、モードといっても良いのかなと思っています。例えば、僕の最近の研究成果のPIFuという1枚画像から3Dモデルを復元する技術をWalter van Beirendonck(ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク)の服に用いてみると、変な3次元形状が出力されてくる。

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