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あのちゃんから乃木坂46まで:著名人を虜にする高円寺の古着屋「深緑」の魅力
古着屋の聖地でもある高円寺は、連日多くの若者でにぎわう。さまざまなジャンルの古着屋が軒並み揃うなかで、一際、異彩を放つ古着屋がある。それが「深緑(ふかみどり)」だ。
深緑は、あのちゃんの写真集「あの在処」やMVの衣装協力、乃木坂46のYouTubeチャンネル「乃木坂配信中」、人気のバラエティー番組「相席食堂」にも登場し、話題沸騰中のお店だ。
ひっきりなしに人が訪れる店内は、真剣に古着を選び、同店のオーナーであるshogoさんのアドバイスを求めるお客で溢れている。なぜこんなにも多くの人を惹きつけるのだろうか?
今回は、shogoさんにお店の魅力をたっぷりと伺った。
PROFILE
shogo(しょうご)
本名:原田 彰吾(はらだ しょうご)
深緑 オーナー
Instagram
意外すぎる!? 人気店「深緑」のオープンの経緯
shogoさんの経歴は、なかなか他に類を見ないユニークなものだ。イタリアンコック、スタイリストアシスタント、営業マン、VMD…と、さまざまな職業を経て、古着屋・深緑にたどり着いた。
では、どのような経緯で古着屋をオープンすることになったのだろうか。
「もともとは工場で働いていたんです。お金を貯めて調理師免許を取得し、イタリアンコックになりました。その後、スタイリストのアシスタントとして働いた後は、営業職に転職し、さらに外資系アパレルでVMDの仕事も経験しました。
ちょうどその頃、“いつか古着屋をやりたい”という気持ちが強くなってきたんです。でも、その矢先にタクシーに衝突されてしまって……(笑)」
まさかのエピソードに驚かされるが、shogoさんはその出来事すらも前向きに捉えた。
「僕はこの事故を“運の巡り合わせ”だと思ったんです。それで、気持ちを切り替えて、古着の買い付けにアメリカまで行ってきました」
とはいえ、買い付けの経験はなかったため、すべてがスムーズだったわけではない。
「最初は西海岸に行きました。でも、知識がまったくないまま勢いで飛んでしまったので、正直、あまり真似はしないほうがいいと思いますね(笑)」
こうして、紆余曲折を経て12年前に深緑はオープンした。東京には古着屋が集まるエリアがいくつかあり、下北沢や原宿などもその代表格だが、その中で高円寺を選んだのはなぜだったのだろうか。
「高円寺は“古着の街”というイメージもありつつ、どこかゆったりした雰囲気があって好きなんです。
下北沢や原宿のような人通りの多い場所で勢いよく展開するというよりは、もっとスローライフな感覚で店をやりたかった。そういう意味でも、高円寺の“ゆるさ”が自分には合っていると思いました」
深緑は、常連であるアーティストや俳優がSNSやYouTubeなどでたびたび紹介していることもあり、それをきっかけにお店の存在を知ったという人も多いだろう。
現在もさまざまなメディアで取り上げられているため、最近オープンしたばかりの店だと思われがちだが、実は以前からファッション感度の高い人たちの間では、“隠れ家的”な存在として人気を集めていた。
「お店をオープンしてから今まで本当に地道にやってきました。
意外に思うかもしれないですが、お店自体がSNSでバズったとかは一回もないんですよ。深緑の強みは、コツコツと緩やかに階段を上っていったところにあるように思いますね」

スタイリストとしても活躍し、全てに愛を注ぐshogoさんの魅力
深緑を語るうえで、オーナーのshogoさんの存在は欠かせない。豊富な知識と穏やかな人柄で、初対面の人でも思わず心を許してしまう──それが彼の魅力だ。
深緑にはもちろん古着を求めて訪れる人も多いが、shogoさん自身に会いに来るお客さんも後を絶たない。著名人だけでなく、中学生や高校生もshogoさんに会いにふらっと訪ねてくることもあるという。
「もともと衣装の貸し出しをしていたのですが、服好きな俳優さんやミュージシャンたちが深緑の古着を着てくれて、SNSや口コミで紹介してくれたんです
そこから枝分かれのように広がって、次から次へといろんな方が遊びに来てくれるようになりました。
『服好きのshogoから服を買いたい』と言って来てくれる方が多いのは、本当にうれしいですね」

また、スタイリストとしても活躍していることもあり、コーディネートのアドバイスを求める人も多いという。あのちゃんの写真集「あの在処」への衣装提供や、映画や雑誌でも多くのアーティストのスタイリングをしているが、スタイリスト業も手がけるようになったのは古着屋をスタートしてからだった。
「僕の場合は、スタイリストアシスタントを経てすぐにスタイリストになったのではなくて、お店を始めてからのスタートになりますね。
ちょうどお店を始めたくらいの頃に、松竹の衣装部の方が来てくれて、衣装の相談や提案をしているうちに仕事が増えたという感じです」

スタイリストとしてのshogoさんは、深緑の古着をベースに、俳優やアイドル、ラッパーまで、ジャンルを問わず多彩なスタイリングを手がけている。では、衣装のスタイリングを行う際には、どのような点を意識しているのだろうか。
「感覚的な部分も大きいですが、その時代の雰囲気もちゃんと表現する事や着る当人が気に入るかを大事にしています。
あとは、スタイリングに偏りが出ないように意識していますね。毎回“今の気分”を大切にしながらコーディネートを組んでいますね」

毎日、さまざまな方面から衣装提供の依頼が寄せられ、多忙な日々を送っているshogoさん。現在のオーナー兼スタイリストとしての活躍ぶりからは想像しづらいが、スタイリストアシスタント時代には、厳しい現場を経験したという。
「当時は、やはり厳しい世界でした。でも今振り返ると、感謝の気持ちしかないですね。たくさんの貴重な経験をさせてもらいましたし、そのおかげで今の自分があると感じています」
ジャンルレスだからこそハマる、深緑の魅力
深緑で取り扱っている古着は、ジャンルにこだわりはない。レディース、メンズと分けられていることもなく、ジェンダーレスで古着を楽しむことができるのが最大の魅力だ。アイテムの幅も広く、Y2Kのトレンドを取り入れたものから、ナイキやラルフ・ローレンといった定番ブランドまでさまざま。中には、かつて流行した“お兄系”を思わせるトップスや、ギャルっぽいタイトなシルエットのパーカーなど、思わず懐かしさを感じるようなアイテムも並ぶ。
多様なジャンルのアイテムにハマる人が続出しているが、アイテムのセレクトはどのようにしているのだろうか。

「自分が好きなものを、つまむような感覚で置いている感じですね。
ジャンルにこだわるというよりも、その時々の気分をうまくミックスできるように選んでいます。だから、UKモノもあればアメカジもあるし、森ガールっぽい雰囲気の古着も扱っています。最近では、ギャルっぽいテイストのアイテムも取り入れていますね。
ジャンルレスにすることで、お店の個性がより色濃く出るし、いろんな人が足を運んでくれるようになった気がします。
さまざまなテイストの服が並んでいるからこそ、着こなしの想像力が広がって、“手持ちの服に合わせてみたい”と思ってもらえるのかもしれません」
平日でも常に来客が多い深緑は、土日になると店内はすぐ人でいっぱいになってしまう。より多くの人がお店を楽しめるように、今後は深緑の2号店も視野に入れているという。
「もう1店舗くらいあると、混雑せずにゆっくり見てもらえるかなと思って。2号店はずっと考えています。すでにテナントも探しているんですが、今ってお店をやりたい人が本当に多くて、なかなか物件が見つからないんですよね。
通常営業をこなしながら物件探しを続けているので、なかなか大変ではありますが……そのうち、“ここだ!”っていうタイミングで出会えると信じています(笑)。そして、これからもお客様への感謝を忘れずに日々精進していきます」
著名人から学生まで、日々多くの人が訪れる古着屋・深緑。本気で服を探しに来てもよし、shogoさんに会いに来てもよし。どちらにしても、きっと大満足の時間になるはずだ。
Text by Tajimax














