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国井栄之のKICKS OF THE WEEK

シャープさと洗練さが際立つ新シルエット 「New Balance(ニューバランス)」の「U1890」

2026.04.01
「ミタスニーカーズ」のディレクターである国井栄之さんが、毎週、独自の視点で気になるスニーカーをピックアップして率直な主観で語る動画「国井栄之のKICKS OF THE WEEK」との連動企画。
第19回は、「New Balance(ニューバランス)」の「ABZORB Collection(アブゾーブ コレクション)」のピナクルモデルとして登場した新作「U1890」を紹介。今回はなぜこのモデルを選んだのか、その理由や魅力について国井さん本人に聞いた。

ハイブリッドモデルを再構築した新機軸

「ニューバランス」における2つのアイコニックな名機のパーツを掛け合わせた、ハイブリッドモデルとして登場した新作の「U1890」。今作について国井さんはまずこう語ってくれた。
「コロナ禍から人気が高まった、踵部分のみに『ABZORB』が搭載される『860v2』のソールをハイブリッドさせた『2002R』というモデルがあるのですが、今回の新作『U1890』は、オリジナルの『MR2002』のツーリングを復刻させて作ったものです。
高いクッション性、衝撃吸収性、反発弾性や耐久性に優れるポッド仕様の「ABZORB SBS」がソール全体に配置された新作「U1890」。洗練されたデザインも見逃せない。26,950円(税込)
『2002R』とオリジナルの『MR2002』のツーリングの違いは、ツーリングに搭載されたブランド独自のクッション素材『ABZORB』をつま先から踵までフルレングスで入れている点です。
オリジナルの「MR2002」。ソールに搭載されたフルレングス「ABZORB」はもちろん、アッパーはクラス感のある天然革のヌバック、ラスト(木型)は伝統のSL-1をやや細身に改良したPL-1に変更されるなど洗練された印象
今っぽく言うと、テクノロジーが可視化された“ヴィジブルテック”というシリーズの最たるモデルというわけです。ブランドが独自で開発した『ABZORB』を前面に押し出して、『890v3』というランニングモデルのアッパーに、『2002』のソールを組み合わせて再構築したのが今回紹介する『U1890』になります」
ブランドのアーカイブとなるモデルをハイブリッドさせる手法は、「ニューバランス」の得意とするところである。

国井さんが初見で“イケてる”と判断する逸足

どこか近未来的な雰囲気を醸し出す「U1890」。最初に見たときの印象を、国井さんはこう続ける。
「ブランドの商品説明のときに、『Y2K”のトレンドの中でこのモデルをピックアップして再構築しました』と教えていただきました。
オーバーレイパターン付きメッシュアッパーが視覚的に力強い印象を与え、パフォーマンスの機能性の中にシャープさと躍動感が両立する
”Y2K“というキーワードを聞くと個人的にはお腹いっぱい、というところではあるのですが、別にそこを語らずとも、アーカイブのモデルを再構築していたり、デザインもイノベーティブに見えるなと感じました。
ハイブリッドモデルではありますが、ソールユニットとアッパーのデザインがマッチしているので、シューズとして単純にかっこいいなと思ったのが最初の印象です」
近未来的なデザインがスタイリッシュな印象。カラーリングもシックながら、蛍光グリーンが映える
「ニューバランス」と蜜月関係にある国井さん。同ブランドのさまざまなモデルを見てきたその審美眼をして、“単純にかっこいい”と言わしめた事実は、「ニューバランス」の引き出しの多さを如実に物語っている。

「ニューバランス」の本気度が計り知れる「U1890」

今回、なぜこの「U1890」を選んだのか。その理由について国井さんはこう言及する。
「フルレングスの『ABZORB』が搭載されたモデルは、当時の『2002』もそうですが、クッション性が高いので長時間歩いても疲れないし、個人的にも好きなんです。
国井さんも絶賛する履き心地を司るのがこの「ABZORB」。今作は踵だけでなく、フルレングスで搭載される
この『U1890』は履いたときに本当にテンションが上がりました。『2002』のオリジナルは珍しく履き潰したモデルのひとつでもあり、“あのモデル、履き心地がよかったな”という思い出の中で完全復刻されるよりも、今回のようにハイブリッドモデルとしてアッパーも進化した形で復刻した方が、自分にとっては履く意味が明確になるんです」
また「ニューバランス」がスニーカーシーンでもトップブランドであり続ける所以に関しても国井さんはこう続ける。
「『MR002』のオリジナルの復刻のためにソールを起こしたのではなく、この『U1890』を作るがために、『MR2002』で使われていたフルレングスの『ABZORB』を使ったツーリングを起こし直しています。
中足部には軽量で安定性を高める「STABILITY WEB」を取り入れて、快適な履き心地をサポートする
ソールを起こし直すのは、かなり時間もコストもかかることであり、それでもこの『U1890』を完成させたかった『ニューバランス』の本気度は計り知れません。新たなハイブリッドモデルを履くことを楽しみにしていたので、またガンガン履いていきたいと思います」
国井さんが胸躍らせるほどの履き心地を持った今作。「ニューバランス」のテクノロジーの真髄を試してみたいなら、ぜひ「U1890」をチェックしてみてほしい。

PROFILE

国井 栄之(くにい しげゆき)

mita sneakers ディレクター

東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛け、その手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers

東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル1F路面店TEL:03-3832-8346 営業時間(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30

https://www.mita-sneakers.co.jp/

Photo by Hiroyuki“Lily”Suzuki(StudioLog)

Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)

Original Movie

国井栄之のKICKS OF THE WEEK #19 New Balance「U1890」

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