

「ミタスニーカーズ」のディレクターである国井栄之さんが、毎週、独自の視点で気になるスニーカーをピックアップして率直な主観で語る動画「国井栄之のKICKS OF THE WEEK」との連動企画。
第11回は、革靴然としたアッパーデザインに、「ASICS(アシックス)」の先進技術を詰め込んだソールユニットがハイブリッドした「GEL-KINETIC SP(ゲル キネティックSP)」を紹介。今回、なぜこの新機軸のキックスを選んだのか、そしてこのモデルの魅力を国井さん本人に聞いた。
「ASICS」とキコ・コスタディノフのタッグから誕生したシリーズ
「ASICS」が開発した先進的なクッショニング技術と、レザーシューズから着想を得た意匠によって生み出された「ゲル キネティックSP」。同ブランドの人気シリーズである「ゲル キネティック」シリーズはどのようにして生まれたのか。その始まりについて国井さんはこう答えてくれた。

「元々、2000年代中盤にランニングシューズとして誕生したモデルで、『ASICS』が誇る最先端のクッショニング技術“GELテクノロジー”と、サポート性に優れたトラスティック構造を融合し、安定性と反発性を両立させたシリーズです。
近年では、その独特な機能美と近未来的なデザインがファッションシーンでも注目されています。このシリーズは、かの有名なブルガリア出身のデザイナー、キコ・コスタディノフとのコラボレーションから誕生しました。

キコも『ASICS』の根幹であるスポーツという部分に一歩踏み込みつつ、デザイン性の高いものに昇華していくというプロジェクトでスタートしているので、通常のコラボレーションだと、アーカイブから着想を得たものが多いなか、最先端の技術を取り入れたり、コラボ用にソールユニットをおこしたりと、意欲的な姿勢が感じられるシリーズとなっています」
現代の粋を集めたツーリングの履き心地に国井さんも唸る
今回ピックアップした「ゲル キネティックSP」のディテールの中でも、やはりソールユニットが見逃せないポイントだと語る国井さん。それについてもこう続ける。「自分は靴屋なので、ついソールユニットの方ばかりに目が入ってしまうのですが、このツーリングに関しては本当に素晴らしいと感じました。
キコとのコラボモデルがリリースされたときから履いていますが、このソールユニットを作るために、コンピューターで緻密な計算がされています。

まずミッドソールには最新のせん断変形設計を採用した、高い衝撃緩衝性と快適な履き心地を実現する『Scutoid GEL™』と、軽量で反発性に優れた独自開発のスポンジ材である『FF Blast』という2つのテクノロジーが内蔵されています。
ツーリングのデザインが奇抜だとそのヴィジュアルに目がいきがちで、実際に履いてみると普通だなと思うことも多いのですが、この『ゲル キネティックSP』に関しては、先進のテクノロジーを詰め込んだ履き心地はこんなに違うのか、と思わず唸ってしまうほどでした。

人がデザインしたものを履いたときに受ける、数値で表せない高揚感も好きなのですが、現代の粋を集めて作られたソールユニットもまた違う意味で素晴らしいと思いました。最新のテクノロジーを持ったツーリングに、クラシックなダービーシューズをハイブリッドさせたデザインは、個人的には好きなバランスなんですよ」
「ASICS」のモノづくりに関する真髄がここに!
年間に何足ものシューズを履く国井さんをして、この履き心地は素晴らしいと言わしめた「ゲル キネティックSP」。今回このモデルを選んだ理由について聞くと、国井さんはこう答えてくれた。「これまでにも革靴のようなアッパーデザインに、スニーカーのツーリングといったモデルをたくさん紹介してきましたが、このモデルに関しては『ASICS』らしいアプローチが感じられるところにグッときたのが、ピックアップした理由です。

ローファースニーカーにも見られるように、最近は革靴のアッパーにスニーカーのツーリングを搭載したモデルが潮流となっていますが、その流れの中でも随所に『ASICS』のアイデンティティを感じさせてくれるのが、この『ゲル キネティックSP』でした。
ここ数年の“Y2K”トレンドを牽引してきた『ASICS』ですが、そういった2000年代のデザインランゲージだけじゃなく、本当に最新のモノの作り方に『ASICS』の真髄があると思うので、ぜひ、実際に履いて体感してもらいたいですね」

ソールユニットが奇抜で、デザインは“Y2K”の雰囲気を踏襲するモデルには食傷気味の人も多いはず。「ASICS」の“今”を感じるソールユニットを体験できるのは、まさに今しかないのだ。新たな逸足を探しているのなら、「ゲルキネティックSP」をチェックすることをおすすめする。
PROFILE

国井 栄之(くにい しげゆき)
mita sneakers ディレクター
東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛け、その手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル1F路面店TEL:03-3832-8346 営業時間(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30
Photo by Hiroyuki“Lily”Suzuki(StudioLog)
Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)
Original Movie













