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4cm防水、蒸れにくい、しかも軽い! ワークマンの防水スニーカー「アスレシューズ タービュランス」

2026.10.13
ワークマンが、日常から雨の日まで着用できる全天候向け防水スニーカー「アスレシューズ タービュランス」を開発した。街中の雨を想定した「接地面から4cm」の防水性能に加え、蒸れにくさや軽さにも配慮したのが特徴だ。防水性と日常での履きやすさをどのように両立したのか。その構造と設計の工夫を、製品開発を担当したワークマンの吉田悟さんに聞いた。

「プロ向け」から「一般向け」へ——日常に寄り添う防水シューズの開発背景

4cm防水に加え、蒸れにくさと軽さにも配慮した街履きモデル。ホワイト、ブラックの2色展開。 「アスレシューズ タービュランス」2,500円(税込)
「アスレシューズ タービュランス」は、どのような経緯で開発されたのでしょうか。街履き用のスニーカーでは、防水機能を持たせるにあたりどのような課題がありましたか。
ワークマンではこれまで、スポーツやアウトドア、タウンユースなど、用途に応じたレインシューズを展開してきました。よりカジュアルなスタイルを提案する「ワークマンカラーズ」ができたことを背景に、お客様の日常に寄り添うことのできるタウンシューズをテーマに製品を開発しました。
街履き用の防水スニーカーで課題となるのが、晴れの日の蒸れと重量です。防水性を高めるためにアッパー(甲の生地部分)全面へ防水フィルムを使うと、靴の中が蒸れやすくなります。また、滑り止めに使うラバーも重量があるため、使用範囲を広げるほど靴全体の重量感につながります。
これまでの防水シューズから、特にアップデートした点は何でしょうか。
従来品に「アスレシューズストームランナー」という、面ファスナーで足の甲部分まで 覆うスポーティなデザインのモデルがありました。雨をしっかり防いで、かつ走れるという実用性を重視したものです。
今回はその実用思想を受け継ぎつつ、毎日のコーディネートに合わせやすいシューレースタイプのデザインを採用しました。デザイン性を高める一方で、甲部分の防水性においては以前のモデルより劣る面もあります。しかし、防水加工の代わりにアッパーへ高撥水加工を施すことで雨を弾く仕様とし、日常履きに必要な「蒸れにくさ」という新たな価値を加えました。

なぜ4cm? 防水性と快適性を両立するハイブリッド構造

このシューズの最大の特長である「接地面から4cm防水」は、どのような構造で実現しているのでしょうか。
まず、靴底であるソール部分は水を通しません。それに加え、アッパーの側面、地面に近い部分には樹脂プリントを施し、ベース生地に直接水が触れないようにガードすることで、接地面から4cmの防水性を確保しています。
水を通さないソールと、アッパー下部の樹脂プリントで水の浸入を防ぎ、接地面から4cmの防水性を確保
なぜ「4cm」という高さに設定したのでしょうか。
実は、ワークマンの基準では「3cm防水」という製品は出しておらず、4cmからを「防水シューズ」としています。その理由ですが、街中で遭遇する水たまりは、深さが1〜2cm程度の場合が多いのです。
歩行中には水が跳ね返ることも考慮し、その倍である4cmの防水性があれば、日常的な雨のシーンでは十分に対応可能である、という考えからこの高さを設定しています。
アッパーの一部には、デザインのアクセントにもなっている「窓」のような部分があります。この部分はどのような役割を担っているのですか。
この「窓」の部分は、あえて防水フィルムを入れていません。ここを蒸れを逃がす排出口としているためです。ただ、それだけでは雨が入ってきてしまうので、この部分には「高撥水加工」を施しています。
水に浸かり続けるような状況でなければ、雨粒が当たっても水を浸透させない為の加工です。ぬれた地面により近い足元の下部は「防水」でしっかり固め、直接雨粒が当たる上部は「高撥水+通気性」を優先する。このように役割を分けることで、防水性と靴内環境の両立を図っています。
アッパーの「窓」から蒸れを逃がす設計。高撥水加工を施し、通気性と雨への対応を両立

軽さと曲がりやすさを生むソール設計

防水シューズ特有の「硬さ」や「重さ」については、どのように解消したのでしょうか。
靴の重量増につながるアウトソールのラバーは、グリップに必要な箇所へ配置し、全面には使っていません。これにより軽量化を図っています。また、ソールに溝を入れることで、歩行の際の足の動きに合わせて曲がりやすくし、ラバーの硬さを感じにくい設計にしています。
ソールに溝を設けることで、足の動きに合わせて曲がりやすく、硬さを感じにくい設計に

「4cm防水」は6時間、撥水性は10回洗濯で検証

その防水性能は、どのような試験で確認しているのですか。
ワークマンの社内基準に基づき、製品屈曲試験に合格後の製品にて4cmの水面に6時間浸した状態で、内部に浸水しないかを確認する試験をクリアしています。ハードな環境で履かれることも想定し、長時間の試験を設定しています。
高撥水加工の耐久性は、どのように確認していますか。
生地の状態で10回洗濯した後にも、撥水性能を維持しているかを確認しています。
歩いてもほどけにくい、凹凸構造のシューレース
シューレースには、ほどけにくい特殊な糸を採用しています。どのような仕組みなのでしょうか?
歩行時の振動で結び目が緩みにくいよう、糸の表面に微細な凹凸を持たせています。結んだときに凹凸同士が噛み合うことで摩擦が生まれ、ほどけにくくなる仕組みです。
今回はつま先近くまでシューレースを通し、足全体のフィット感を細かく調整できる設計にしているため、調整した状態を保ちやすくする目的でも、このシューレースを採用しました。
微細な凹凸による摩擦で、ほどけにくくしたシューレース
つま先近くまでシューレースを通し、足全体のフィット感を細かく調整できる設計。デザインのアクセントにもなっている
実際に、普段から靴紐がほどけやすいという社員が試したところ、1週間履いても一度もほどけなかったという。
防水性能だけを追うのではなく、街で必要な防水性を確保しながら、蒸れにくさや軽さ、歩きやすさまで含めて設計する。それが、「アスレシューズ タービュランス」が雨の日の街履きで目指した機能性だ。

PROFILE

吉田 悟(よしだ さとる)

株式会社ワークマン

製品開発部第5部 マネージャー

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