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流行じゃなく“自分”を着る──ぱーてぃーちゃん信子が語る、ギャルスタイルの軸

2025.12.23
令和のギャルシーンの中で、ひときわ異彩を放っているのがお笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」の信子さんだ。
鮮やかなツートンカラーと強さを感じるメイク、ミニマルながら存在感のあるコーディネートで、従来のギャル像とは一線を画している。笑いのステージでもSNSでも自分の美意識を崩さないそのスタイルは、“等身大の自分を大切にする”令和らしいギャルマインドそのものだ。
今回のインタビューでは、そんな彼女のファッションに対する思いや、その独自の美学の核心に迫っていく。

PROFILE

信子(のぶこ)

お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」の青担当。鮮やかなブルー×シルバーのツートンヘアが特徴的。小学生時にジュニアオリンピック全国大会出場経験あり。

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ギャルに目覚めたのは小4! 雑誌『egg』がくれた衝撃

お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」の信子さんは、すがちゃん最高No.1さん、金子きょんちぃさんと共に「ギャル × チャラ男 × パリピ漫才」という独自のスタイルで知られている。
(左から)金子きょんちぃさん、すがちゃん最高No.1さん、信子さん
コンビカラーはそれぞれ信号機からきており、信子さんは青担当だ。
強さのあるビジュアルと、話すと一気に距離が縮まるような明るさ。トレードマークである青とシルバーのヘアカラーをはじめ、インパクトあるスタイルでZ世代から高い支持を集める彼女だが、“ギャル”との出会いはいつ頃だったのだろうか。
「たぶん、小4くらいのときですね。初めて『egg』を見たんですよ。そのとき川端かなこちゃんが表紙で、“え、かっこよ! なにこの世界!?”って衝撃を受けて。自分の周りには絶対いない、“見たことないタイプの人が雑誌にいる!”みたいな感覚で、一気にギャルに憧れちゃって。
それで“ギャルってかわいい!”と思って、すぐにしまむらに向かい、15cmのピンヒールを買ったんです。お母さんに『これ買って』ってお願いして(笑)。で、そのままそれを履いて小学校へ行ったら、グラウンドとピンヒールの相性が最悪で……校庭が穴ぼこだらけになっちゃって、めっちゃ先生に怒られました(笑)」
信子さんの小学生時代。当時から厚底を履いている
信子さんがギャルファッションと出会った当時は、ジュニア雑誌が盛り上がり、子ども向けファッションが多様化しはじめていた時代だった。しかし、そんな中でも彼女はすでに“ギャル一直線”だったという。
「小学生なのに勢いで髪も染めましたね。お母さんの白髪染めで(笑)。色は白髪染めだから限界はあるんですけど、それでも周りの子より全然明るかったと思います。お母さん自身も少しファンキーな性格だったので、“あんたってほんとそういう子だよね”って受け入れてくれていました(笑)」
現在の信子さんの代名詞でもある青とシルバーのツートンヘアに至るには、どのようなきっかけがあったのだろうか。
「実は、中学生のときも茶髪と金髪のツートンヘアだったんです。中3くらいの頃かな。当時、川端かなこちゃんがショートのツートンをやっていて、それを見て“とりま、やってみよう!”って思ったんです(笑)。
芸人になってからも、“ギャルとしてツートンをやろう”という気持ちがあったし、ぱーてぃーちゃんを組んだときには、自分のトレードマークを作りたいと思っていました。それで目立って覚えてもらいやすいように、青のヘアカラーにしたんです」

ずっと変わらない“好き”を貫くスタイル

信子さんのスタイルを象徴するのは、ゼブラ柄とスキニーデニムだ。そこにはトレンドに流されない、強いこだわりが息づいている。
「ヒョウ柄よりも断然ゼブラ派。ゼブラ柄はカチッとハマる感じがあって、自分にしっくりくる」と語るように、その好みは小学生の頃から一貫している。ネイルも自身のテンションを上げるため、「白・黒・シルバー以外は使わない」と決め、好きな色だけで統一する徹底ぶりだ。
また、デニム選びにもそのこだわりは顕著に表れている。ダボッとしたシルエットのデニムが流行するなかでも、信子さんは「ずっとスキニー派」を貫き、現在も理想の一本を探し続けているという。自分の「好き」と「似合う」を軸に選び続ける姿勢が、信子さんのブレないスタイルを形作っているのだ。

信子流「強めギャル」の美学

最近盛り上がりを見せるY2Kブームについても、信子さんは独自の視点を持つ。
「うちからすると『いや、普通に平成じゃん?』って感じなんですよ。平成の要素をうまく抜き出しているのはわかるけど、あの“かわいくて熱いギャルたち”がいた時代を、『Y2K』という名前で消費されちゃうのは、正直ちょっとモヤっとするんです」
信子さんが惹かれるのは、甘めではなく、焼けた肌で強いお姉さんたちが主役だった“強めギャル”のスタイルだ。
特に『nuts』や『JELLY』の世界観が好きで、尾崎紗代子さんを「ほんとに神」と崇拝してきた。攻めている感じのファッション、たとえば「LIP SERVICE」や「EGOIST」のようなボディラインが出る服は、それへの憧れが今のスタイルにそのまま息づいている。
信子さんにとって、このスタイルは「ギャルを演じている」感覚ではない。
「もともと好きなフォーマットが決まっているんです。ゼブラ柄、強めのメイク、特定の音楽。そこが自分にとって居心地がいいから、そこから出ないだけ。無理をしてギャルをやっているわけではなく、好きなものがたまたまギャルというカテゴリーだったという感覚ですね」
流行に合わせるのではなく、自分が心地よいと感じる軸を守る。「ブレないね」と言われても、「いや、別に頑張ってるわけじゃないんだよね」と信子さんが笑って返すのは、その揺るがない“好き”という軸が、彼女のスタイルを自然と支えているからだ。

強さの中に優しさを宿す。それが信子流ギャルマインド

お笑い芸人という職業において、奇抜なファッションは時に「いじり」の対象となることもある。しかし、信子さんは舞台上でもプライベートでも、そのスタイルを変えることはない。
「テレビに出はじめた頃から、このままでやらせてもらっています。無理をしてキャラを作っても、メンタルがやられてしまうだけ。ありのままの自分でいながら、それを受け入れてもらえたなら、変に作る必要はないと思っています」
この自然体のスタンスは、彼女の「強さ」の表れでもある。しかし、その強さは攻撃的なものではなく、周囲への配慮や優しさを内包したものであることは、インタビューを通じて明らかだ。
「うち、根本的に人が好きなんですよ。『この人ってどんな人なんだろう?』ってつい気になっちゃうし、もっといろんな人の話を聞いてみたいって自然に思うんです。これは、社交辞令とかでなく、本気で知りたいから聞いているだけなんです。
それに、同じ空間で一人ぼっちになっちゃう人を見るのがすごく苦手で。昔から、会話に入れずポツンとしている人がいるときの空気って、なんか“やだな”って思うんですよね。だから気づくと、空気を読みながらその人も会話に入れるように、みたいな動きを自然ととっているのかもしれません。
それって、芸人の仕事でもあると思っていて。場をあたためて、誰も置いていかない空気を作る。そういうところも大事だと感じています」
信子さんの語る「ギャルマインド」とは、外見の派手さだけを指すのではない。自分の好きなものを貫く強さと、仲間を大切にする情の深さ。その両方を兼ね備えた精神性こそが、彼女の定義するギャルなのだ。
「これからもずっと変わらず、おばあちゃんになってもギャルでいたい!」と笑う信子さん。最後にこんなメッセージをくれた。
「お笑いもファッションも、結局は『好きに生きる』という点で共通しているなって。思ったことは発言するし、好きな服を着る。誰かのために自分を曲げるのではなく、自分がハッピーでいることが、結果として周りもハッピーにできると信じています!」

Text by Tajimax

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