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2024.06.11

Y2Kとともに再ブーム:バレンシアガとのコラボで火がついた、クロックスの新しい姿

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どの家庭にも一足は置いてあると言ってもいいかもしれない、クロックス。ご近所に、お仕事に、アウトドアに…クロックスはその履きやすさから、私たちの日常生活には欠かせない靴となっている。
クロックスが日本に上陸してから19年。2006年頃にブームとなり、一時期はタウン仕様としても人気を博していたが、認知度が高まる一方で、街ではあまり見かけなくなっていた。そして今、身近な存在として定着したクロックスが、再び脚光を浴びているのをご存知だろうか?
今回は、ジビッツチャームのデコレーションでも注目されている、最新のクロックス事情を深掘りしたい。

Y2Kとともに再ブーム!最新のクロックス事情

ハワイでは、タウン仕様でも履かれているクロックスだが、日本ではどのようなイメージがあるだろうか。
2000年代のブームの時は、「流行の靴」としてあちらこちらでよく見かけていたが、現在では「カジュアルな靴」として印象の方が強いかもしれない。
アウトドアや作業時など、オシャレとして履くというよりも、その利便性と求めやすい価格という印象が近年では上回っていた。言い換えると、クロックス自体が私たちの生活に溶け込み、身近な存在になってきたとも言える。
現在では、若者の間での流行ではなく、シニア層にも「履きやすい靴」としてクロックスは認知された。クロックスが日本に上陸してから20年近く経ったとはいえ、ここまで全国的に認知されて広まったことは凄いことだ。
そんな身近な履きやすい靴として認知されているクロックスが、再び「タウン仕様のオシャレな靴」としての人気が戻ってきている。
筆者私物
筆者私物
最初のきっかけはバレンシアガだ。ハイブランドとしてだけではなく、ストリートファッションとしても人気のバレンシアガとクロックスが、2018年にコラボレーションをしたのがきっかけで注目が集まった。
ハイブランドとのコラボレーションということもあり、その価格は発売当時で9万円以上。通常のクロックスの10倍以上の価格から、発表と同時に話題になった。
同時に「Y2K」ブームも到来し、厚底の「メガクラッシュクロッグ」も登場。ハイブランドのクロックスとまではいかずとも、クロックスが若者に再び「イケてる靴」として認知されるようになった。

新たなデコレーションアイテムとして、大人も楽しめるクロックス 

ゴム製でできたクロックスは、素足に履いたときの履き心地のよさ、お手入れのしやすさ、カラフルな色展開が特長で、日本には2005年に上陸。そのユニークなデザインと気軽に購入しやすい値段から、クロックスは世代を問わず話題のアイテムとなった。
ジビッツチャーム(筆者私物)
ジビッツチャーム(筆者私物)
クロックスを彩るアクセサリーとして、ジビッツチャームがある。
長年親しまれているジビッツチャームは、クロックスの表面の穴にはめ込み、クロックスを飾り立てるアクセサリーだ。今まで、大人にあまり着目されなかったジビッツチャームが盛り上がってきているのも、令和からの特徴とも言えるだろう。
今までのジビッツは、カラフルでキッズ向けの印象が強かったが、最近では大人が楽しめるデコラティブでラグジュアリーなものも発売されている。
クロックスの公式サイトでは、ジェムストーンタイプやチェーン、パール、リボンなどのアイテムが増えたのが新鮮だ。
また、LEDのジビッツチャームなども目新しいが、オーソドックスなキャラクターものも健在。皆、思い思いにジビッツチャームを楽しんでいる。
令和からトレカカードなど、さまざまな場面で平成のデコカルチャーが注目されているが、そのデコ人気はクロックスにも派生したようだ。
往来のカラフルにクロックスを彩る…というよりも、現在はラグジュアリーに飾り立てるのに夢中になっている人も多い。
筆者私物
筆者私物

まだまだ止まらない!ストリートアイテムとしてのクロックス

そんなユニークで唯一無二の存在であるクロックスは、快適でカラフルな靴と認めている人たちと、ファッションとしては認めないと見ている人たちがおり、度々物議を醸す。
しかし、ファッションとしては賛否両論があっても、バレンシアガとのコラボレーションとY2Kブームで、一気に再ブームの波に乗ったことは紛れもない事実だ。
今年も引き続き、ビームス、マークジェイコブスと新たなクリエイティブの息が吹き込まれ、見事に進化をしている。
そして、シモーン・ロシャも昨年9月の2024年春夏コレクションで “世界で一番美しいクロックス”としてコラボレーションを発表。今年の4月12日に発売されて話題になった。
平成からユニークな靴として、私たちの目を惹きつけてきたクロックス。令和からは、新しいストリートファッションのアイテムとしても楽しむことができそうだ。

ヘッダーキャプション:左・ストンプ クロッグ/右・メガ クラッシュサンダル(筆者私物)

PROFILE|プロフィール
Tajimax
Tajimax

ライター・コレクター
2018年からSNSを中心に90年代〜00年代の平成ガールズカルチャーをメインに紹介している。以降、『オリコンニュース』『現代ビジネス』『WWD.JAPAN』『ビジネスジャーナル』『クイック・ジャパン』『アーバンライフメトロ』『東洋経済オンライン』などで平成カルチャー関連のインタビューや執筆・寄稿に携わる。古雑誌をメインに平成ガールズカルチャー関連のアイテムを膨大に所有。
X(旧:Twitter)

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