記念すべき節目の年を祝して、コラボカフェや展示会などさまざまな企画が展開され、大きな盛り上がりを見せている。ラブベリがいまなお私たちの心をときめかせ続けている理由とは何だろうか。
今回は、ラブベリの開発・ディレクションを担当した
株式会社セガの近野俊昭さんと、現在
20周年の展開を担当されているライセンス推進部の桂里穂子さんにお話を伺った。
母娘で盛り上がれる「着せ替え」は誰もが通る道
女児向けキッズカードゲームの代表格であるラブベリは、同ジャンルの先駆者として知られている。世代を超えて多くの人々に親しまれてきた本作だが、どのような経緯で誕生したのだろうか。「当時、私たちの部署で男の子向けの『ムシキング』を開発していたのですが、『女の子向けのゲームも作ろう』という提案からプロジェクトがスタートしました。
『ムシキング』では、『虫』という共通の話題で父親と息子が盛り上がれます。では、母親と娘が一緒に楽しめる共通の話題は何か――。そう考えたときに行き着いたのが『着せ替え』でした。
着せ替え遊びは、今の親世代が子どもだった当時も愛されていた定番の遊びです。この普遍的な遊びをテーマに、女の子向けのゲームを制作したことが、すべての始まりでした」(近野さん)