西条だんじり彫刻の矜持を彫って200年:石水彫刻所
2026.02.27
西条だんじり彫刻の矜持を彫って200年:石水彫刻所
※音声読み上げ機能はAI生成のため、
読み間違いが発生する場合があります。
リンクをコピーしました
※音声読み上げ機能はAI生成のため、
読み間違いが発生する場合があります。
愛媛県西条市。毎年10月、街全体が熱を帯びる秋祭りで主役となるのが「だんじり」だ。その豪壮な姿を支える彫刻は、単なる装飾ではない。地域の歴史、信仰、誇りを木に刻んだ、いわば“街の記憶”そのものだ。
文久年間に起源を持ち、約200年にわたり木と向き合ってきた石水彫刻所。西条だんじり彫刻という独自の世界を支え続けてきた彫刻師の仕事と、その先に見据える未来を訪ねた。
PROFILE|プロフィール
石水 信至(いしみず しんじ)

1962年7月4日生まれ。
西条藩の宮大工であった家系に生まれ、父に彫刻をならう。

1989年 ロサンゼルス JAPANEXPO89
1997年 第5回地域伝統芸能大賞受賞
2006年 えひめ伝統工芸士認定
2021年 愛媛県知事表彰受賞

祭りと共に受け継がれてきた石水彫刻所の200年

石水彫刻所の歴史は、江戸時代末期の文久年間にまで遡る。西条の地で彫刻を生業としてきた家系だが、その仕事は常にだんじり一筋だったわけではない。

時代によっては、神社仏閣の彫刻や建築装飾が主となり、だんじり彫刻は副次的な仕事だったこともある。祭りの規模や地域の経済状況に応じて、求められる仕事は変化してきた。

そうした流れの中で、石水さんの父の代に再びだんじり文化が活気を取り戻す。新調の機運が高まり、石水彫刻所も本格的にだんじり彫刻へと向き合うようになった。

1台のだんじりをつくるには、1年半から2年という長い時間がかかる。地区の世話人と題材を話し合い、構図を決め、細部を詰めていく。その過程で交わされる対話が、彫刻の完成度を高めていく。

こうした積み重ねの結果、30台を超えるだんじり彫刻を手がけることになった。

西条だんじり 北山 平成29年制作【新調】
西条だんじり 北山 平成29年制作【新調】