洗練されたデザインとハイスペックなクオリティで国内外にファンを持つ「
YOAK(ヨーク)」。オリジナリティあふれるその靴づくりに迫るべく、ブランドの成り立ちやデザイン、製作についてのこだわりまで、
株式会社FAM代表取締役にしてYOAKデザイナーの広本敦(ひろもと あつし)さんにお話しいただいた。
YOAKはじまりのきっかけ
「YOAKは2015年の秋冬からはじまったので今年でちょうど10年目になります。もともとアパレルメーカーや繊維系の商社に勤め、服や靴、小物まで幅広いデザイン経験を積んできました。会社勤めは充実していましたが、従来のアパレル流通のような他社依存型ではなく、デザインから製造、販売までを自己完結型で行う仕組みを試してみたいと思ったことが、自分でブランドを立ち上げたきっかけです。
革靴職人さんに生産を依頼し、自社のオンラインショップのみで販売するという新しい形を目指したいと考えました。
『洋服のブランドを10個あげてみて』といわれれば、10個スムーズにいえると思うのですが、『靴ブランドは』となると、服ほどスムーズには出てこないと思います。これからやろうとしている靴はオンでもオフでも使える、ほかにはあまりないようなものだったので、靴でやってみたいと思いました。