陶芸家
小西さんは天性の職人だ。1941年に常滑で生まれ、84歳になった今に至るまで、考えることは常に焼き物のこと。「物心ついたときから親父の横で手伝っとったもんだ。好きなことだでね。親か らもらった10本の道具(指)は今でも使えるもんだ、命ある限りじゃねえけども」柔和な表情と共に、心地よい常滑弁で喋る小西さんが作る急須は、独特の雰囲気をまとう。父親は同じく陶芸家の小西友仙。友仙もまた常滑を代表する急須職人であり、その長男として、中学のときにはすでに家で急須作りを担った。