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「AUTHEN(オーセン)」デニム生地が作り出す、新たな価値観
2022年にスタートしたブランド「AUTHEN(オーセン)」。
日本人としてはじめて「Levi's®(リーバイス)」のサンフランシスコ本社でデザイナーを勤めた前村 拓実氏が立ち上げたブランドで、彼の培ってきた経験とデザインワークに、環境負荷を考慮したもの作りと、日本のデニム加工の職人技術を併せ持ったハイセンスなアイテムをリリースしている。
今回は前村さんにお話を伺い、AUTHENの魅力を深掘りしていこう。最初にAUTHENというブランドの背景を知るために、前村さんのルーツとブランドの基本情報などをお話しいただこう。
「2006年ぐらいにLevi's®に入社して、日本、中国、アメリカのサンフランシスコ本社と勤め、デザインを担当していました。長年勤めたこともあり、新しいことをしようと思い日本に帰ってきてAUTHENをはじめました。
AUTHENはデニムを中心としたカジュアルなブランドです。前職のときからご縁があったデニム製品の生産から加工までを担う、非常に高い技術を持った『SAAB(サーブ)』という会社に生産をお願いしています」

サステナブルを取り入れた3つの要素
AUTHENの特徴としてデニムを通じてサステナブルを広めていきたい思いがあるという。そこで3つの要素に分けてブランド展開をしている。それについて詳しく聞いていこう。「アメリカで仕事をしているとき、ずいぶん早い段階からサステナブルへの取り組みというものがありました。そこで培ったものをAUTHENに反映させ、『ESSENTIALS(エッセンシャルズ)』と『UPCYCLING(アップサイクリング)』そして『RECOLOR(リカラー)』という3つの事柄を作りました。
ESSENTIALSは定番ものやシーズンでリリースするアイテムで、再生・リサイクルデニムを使用して作られています。
そして古着や工場廃棄されるような素材を活用してアップサイクリング的なアプローチでアイテムを作っているのがUPCYCLINGで、最後のRECOLURは古着を再加工するサービスになります。
着古して色褪せた洋服を黒とインディゴに染め直すというものです。これは僕自身も古くなった服を染め直してもらって着ていた経験から、こういったサービスを喜んでくれる方がいるかなと思いはじめたものです。AUTHENはこの3軸を中心に展開しています」

AUTHEN定番の5ポケットデニム
ここからは商品についてお話を伺っていきたい。ESSENTIALSのアイテムから定番モデルとなる2種類の5ポケットデニムを見せていただこう。「定番アイテムとしてはセルビッチデニムを使った5ポケットデニムが2フィットあります。
1つ目は『ヴィンテージ ストレートレッグデニム』というフィットで、膝と裾の差寸をあまりつけずに若干ブーツカットのようにも見える感じのシルエットが特徴です。
加工では、こだわりが詰まりつつもコーディネートで主張しすぎない絶妙な塩梅のユーズド感に仕上げているアイテムです」

「2つ目は『ヴィンテージ ワイドレッグデニム』です。
これは1950年代ぐらいのロガーパンツをイメージしていて、太めで膝から裾にかけてストンと落ちるようなシルエットになっています。
素材と加工感はヴィンテージを意識しているのですが、フィットはモダンなアプローチができればと思い、オーセンティックとデザイナーズブランドの中間ぐらいの立ち位置でいられるアイテムに仕上がっています」

ヴィンテージ感ある表情とモダンなシルエットを併せ持つエンジニアジャケット
定番の5ポケットデニムを見せてもらったところで、シーズナルなアイテムからも一つ紹介してもらおう。「先ほどのヴィンテージ ワイドレッグデニムとセットアップになるように作られた『ヴィンテージ デニム エンジニアジャケット』を紹介させてもらいたいのですが、1950年代のディテールをベースに、モダンなフィットに調整して仕上げたショート丈のエンジニアジャケットになります。
サンフェード(日焼け)した古着をイメージしたヴィンテージ加工が特徴的なアイテムになっています」

写真右:ヴィンテージ ワイドレッグデニムとのセットアップ

5本ほどのデニムを解体し1本を作り上げる
AUTHENのもう一つの要素としてUPCYCLINGがある。古着や工場で廃棄されるデニム製品をアップサイクルし、新しく生まれ変わったアイテムをご紹介いただこう。「代表的なものは『アップサイクル デニム テーパードレッグ』というアイテムです。
さまざまなデニムの生産現場で、生地や色の欠点などで5パーセント前後はB品が出てしまうことがあるといわれています。それを再利用したり、ユーズドのデニムパンツを解体したりして新しく生まれ変わらせたアイテムになっています。5本ぐらいのデニムパンツを解体し、1つの製品に仕上げています」

高いレベルの加工技術
定番的なアイテムをいくつか見せてもらったが、驚くのはその加工技術だろう。このハイレベル色落ちをどう生み出しているのだろうか。「AUTHENからリリースしているアイテムの表情を出すには、かなりの作り込みが必要で、先ほどもお話ししたSAABさんとの密接なやりとりと、加工を指示してくれるデベロッパーさんとの距離感の近さもポイントだと思います」


タフな印象のデニムアイテムにエレガントさも感じられるフィットやリアルに履き込んだような色落ちに、デニムを知り尽くしているからこそのアイディアと、ワンランク上の加工技術が見て取れる。
知れば知るほど他にはない唯一無二なブランドだと感じる。そんなAUTHENに今後も注目し続けたい。
PROFILE

前村 拓実(マエムラ タクミ)
株式会社ラフォエム 代表取締役
AUTHENクリエーティブディレクター
2022シーズンより自身はじめてのブランドとなるAUTHENをスタート。ジーンズの生みの親であるLevi's®に長年勤務し、デザイナーとして日本、中国、アメリカなど世界で活躍。また日本人としてはじめてサンフランシスコ本社でデザイナーとして従事。501に代表される世界で160年以上愛されるアイテムに携わり、ブランドの発展に貢献。現在も大手企業やブランドのディレクションやコンサルティングを兼任。








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