

坂道古着。
乃木坂46 五百城茉央が歩む、私らしいヴィンテージ街道
五百城茉央さんの佇まいには、爽やかな風通しのよさと、しなやかな芯の強さが同居している。
屈託のない笑顔の奥にあるのは、背伸びをせず、今の自分に正直でいようとする等身大の姿勢だ。その感覚は、彼女が愛する「古着」の選び方にも自然と重なっている。
流行や正解に頼らず、「好き」という直感で袖を通す軽やかさ。そんな自然体なスタイルの中にこそ、五百城さんならではのフレッシュな個性が鮮やかに立ち上がる。古着を通して育まれてきた、自分自身との心地よい距離感を紐解いていく。
PROFILE

五百城 茉央(いおき まお)
乃木坂46の5期生。兵庫県出身
透明感のある佇まいと、芯の強さを感じさせる表現力で注目を集める。2025年1月21日に1st写真集『未来の作り方』(小学館)を発売。NHKラジオ第1「らじらー!サンデー」では隔週(偶数週)で出演し、グループ活動に加えて多方面で活躍の幅を広げている。
実は大の古着フリーク!
ブログを拝見して、古着屋さんがお好きだと知って驚きました! 普段から私服に古着を取り入れることは多いのですか?
そうですね。美容院のついでやお出かけの途中にふらっと入ったお店で見つけることもありますし、インスタで気になっていたお店に足を運ぶこともあります。家にある服は、そうして偶然に出会ったものが多いです。普段はどのエリアでお買い物をすることが多いのでしょうか。
地元が神戸なのですが、北野のあたりに古着屋さんが集まるストリートのような場所があって、友達とよく見に行っていました。東京に来てからは下北沢などの古着街も少しずつ巡るようになって、最近は高円寺がお気に入りです。あとはお散歩が趣味なので、歩いている途中で出会ったお店で購入することも多いですね。

盛りだくさんのお気に入りコレクション
今回はたくさん私服をお持ちいただきました。このコートはブラウンの色合いが素敵ですが、どちらで購入されたのですか?

最近買った一番のお気に入りです。日本にはわずか3着しかないそうで、上海のアーティストの方が手がけた一着です。裏地まで独特な染め方が施されているんです。
一着一着の背景を丁寧に解説してくれる表参道の古着屋さんで出会い、『これは運命かも』と思って購入しました。
こちらのタートルネックのニットはデザインが少し変わっていますね。

表参道の「RAGTAG(ラグタグ)」さんで一目惚れしたニットです。タートルネックが好きなんですけど、これは少し穴が開いている変わったデザインで。シンプルだけど、さりげなくひねりがあるところに惹かれました。
ところどころに入っている赤のポイントも可愛いんです。


このジャケットは切り替えのデザインが面白いと思いました!

上半分がブレザー、下半分がデニムという切り替えデザインが心に刺さって、三軒茶屋で購入しました。2年ほど愛用していますが、今でも重宝しています。かっちりしすぎずラフに着られるので、パンツと合わせてメンズライクに着こなすのが好きです。
コロンとしたフォルムのバッグは、とても印象的ですね。

これもRAGTAGさんで見つけました。形が個性的で、ひとクセある感じが可愛くて惹かれました。シンプルな服に合わせるだけですごく映えるので、主にお出かけのときに愛用しています
私物についてお話をうかがっていると、五百城さんはユニークなアイテムに惹かれることが多いですよね。
そうかもしれないですね(笑)。逆に、これはシンプルなワンピースなんですが、生地がすごく可愛いなと思って選びました。
ベロア素材なんですけど、ただのベロアじゃなくて、金のラメが入っているんです。生地感がとてもきれいで、形もしっかりしているので、上品に着られます。
丈が少し短めなので、同じお店で買ったロングスカートを合わせて、少し大人っぽい雰囲気で着ていますね。こちらは中目黒の古着屋さんで購入しました。
このスカートは素材と配色の組み合わせが素敵ですね。

これはミニスカートなのですが、同じくRAGTAGさんで購入しました。一見シンプルに見えて、よく見ると少し変わったデザインになっているところが可愛くて、これも一目惚れだったんです。試着したときにハイウエストっぽく見えるシルエットや、さりげない個性が光るところがお気に入りです。
このスカートは、乃木坂46のイベントのときに着たこともありました。全身を個性的なアイテムで固めるコーディネートはあまり得意ではないので、シンプルな中に一つだけエッジの効いたアイテムを取り入れるスタイルが、やっぱり自分には一番しっくりきますね。

今日のアイテムの中でも、特にこのジャケットはひときわ目を惹きますが、購入の決め手はやはり直感だったのでしょうか?
そうですね、試着した瞬間に『これ着たい!』と思って、そのまま購入しちゃいました(笑)。特別な場というより、一人でふらっと出かけるときに自然と手に取ることが多い一着です。リメイク品で凝ったつくりなので、羽織るだけでパッと気分が上がりますし、ラフに着られるのにしっかり存在感があるんです。ステッチのデザインや、さりげなく効いている裏地のディテールもすごく気に入っています。これは三軒茶屋の古着屋さんで、母と一緒に見つけて購入しました。
最後にご紹介いただくスカートは、これまでのクールなアイテムとはガラッと雰囲気が変わって、レトロな柄がとても可愛らしいですね。

こちらは、たまたま立ち寄った古着屋さんで見つけました。伊藤万理華さんがMusic Video『はじまりか、』で着ていた衣装に少し似ているなと感じて、一目で惹かれたんです。あの衣装が本当に大好きなので、『これ、めっちゃ可愛い!』と舞い上がってしまいました(笑)。
正直、普段使いは少し難しいかなと迷ったのですが、『一点ものです』という言葉に背中を押されました。いつか衣装として、何かのタイミングで着られたら素敵だなと思って購入を決めた一着です。
アイドル像と「好きな服」の間で
五百城さんの服選びには潔さを感じるのですが、「似合うもの」と「好きなもの」の間で迷う瞬間はありますか?
活動を始めたばかりの頃は、『アイドルなんだから、ふわっとした女の子らしい服の方がいいのかな』と悩んでいた時期もありました。本当は少しクールで格好いい雰囲気の服が好きなのに、あえて自分の好みとは違うテイストを選んでみたりして……。でも活動を続けていくなかで、やっぱり自分が本当に好きな服を着ているときの方が気分も上がるし、何より楽しいなと気づけたんです。

今回の取材を通して、五百城さんの古着への愛がしっかり伝わってきましたが、乃木坂メンバーの中で「この子は古着が似合いそうだな」と思う方はいますか?
みんな顔立ちもスタイルもいいので、きっとどんな古着も着こなしてしまうと思います。なかでも井上和ちゃんとは『今度古着屋さんに行こう』とよく話しています。たまに一緒に骨董品売り場のような場所を覗きに行ったりもするんですよ。和ちゃんも古着がすごく似合いそうですし、趣味も合いそうなので、これからもっと一緒にお店を巡れたらいいなと思っています。
ブログを通じてファンの方も五百城さんの古着好きはご存じかと思いますが、古着初心者の方におすすめの取り入れ方はありますか?
ファンの方と古着のお話をするのは、私にとってもすごく楽しい時間です。私のファッションをよく見て気づいてくださる方もいて、お互いにその時のコンセプトを共有できるような関係がこれからも増えたらうれしいですね。アドバイスとしては、個性的すぎるアイテムは合わせ方が難しいこともあるので、まずは『シンプルだけど少しだけアクセントがあるもの』を選んでみるのがおすすめです。いつものスタイルに一点取り入れるだけで、まとまりが出て『さりげなくおしゃれ』な雰囲気になると思います。

五百城さんのヴィンテージ街道はまだ始まったばかりだと思いますが、これから挑戦してみたいジャンルや、いつか一生ものとして手に入れたいアイテムはありますか?
古着はすごく奥が深いですし、私はまだ知識があるわけではなく直感で選んでいるだけなのですが、いつか袖を通すだけでパッと気分が上がるような、一生ものの一着に出会えたらうれしいなと思います。これからはデニムやスニーカーにも挑戦してみたいですね。靴はまだ古着屋さんで買ったことがないので、いつか自分なりのこだわりを持って選んでみたいです。

Photo by Akinori Kawanishi
Text by Tajimax












