

坂道古着。
乃木坂46のキャプテン・梅澤美波が「自然体の私」に戻れる一着
梅澤美波さんが選ぶ古着には、過度には主張しない強さがある。
グループのキャプテンとして、常に乃木坂46をまとめる重責を担ってきた彼女。表現の幅を広げ続ける一方で、私服では背伸びをせず、今の自分に自然と馴染むものを丁寧に選ぶ姿が印象的だ。
以前のインタビューでも古着への愛を語ってくれたが、今回はさらに一歩踏み込んで、一着一着に込められた想いや、袖を通す日の情景を深掘りしていく。そこに浮かび上がるのは、「似合う」という感覚を更新し続けながら築き上げた、自分らしさへの確かな信頼だった。
PROFILE

梅澤 美波(うめざわ みなみ)
1999年1月6日生まれ、神奈川県出身。
2016年9月、乃木坂46の3期生として合格。2023年2月には3代目乃木坂46キャプテンに就任。また雑誌『CLASSY.』の専属モデルとしても活躍。舞台「キングダム」(2023年)や「梨泰院クラス」(2025年)にも出演し、個人としても活動の幅を広げている。
好みのアイテムが凝縮されていた、昨年秋のVCM
YouTubeチャンネル『乃木坂配信中』の動画を拝見しました。昨年の「VCM(Vintage Collection Mall)Vol.7」でのお買い物、見応えがありましたね!
今回もすごく楽しかったです! 普段から、興味のある古着屋さんにふらっと立ち寄るような距離感で楽しんでいますが、取材などを通じてお話しする機会が増えたことで、「少しレベルアップした姿を見せなきゃ」という、どこか心地よい緊張感もありました(笑)。
初参戦は春、2回目は秋の開催でしたが、季節が変わって感じ方にも違いはありましたか?
まったく違いましたね。秋冬は洋服に厚みが出て、トーンも落ち着くので、空気感がガラッと変わるのが面白くて。もともと秋冬のファッションが好きなので、メンズライクなジャケットなど、私好みのアイテムが多くてワクワクしました。今回、特に印象に残った出会いはありましたか?
一番印象的だったのは「SLOW(スロー)」さんです。最初に入ったお店だったと思うのですが、上品なものからメンズライクなジャケットまで、置いてあるアイテムがどれも素敵で。 着やすさの中に程よい個性があり、日常に取り入れやすいデザインが多かったんです。代官山に店舗があると伺ったので、今度ゆっくり伺いたいなと思っています。
シンプルで、長く愛せる「一点物」の魅力
今日はお持ちいただいたお気に入りのアイテムについても教えてください。まず、こちらの繊細なビーズ使いが印象的なスカートは?

このレーススカートは、ビーズがとても細かくデザインされているところが気に入っています。こうした繊細なつくりは、ヴィンテージならではの良さだなと思っていて、5年ほど前に手に入れました。
購入したお店の名前ははっきり覚えていないのですが、たしか都内のお店だったと思います。普段は無地などシンプルな服が多いんですが、これは色味が落ち着いていながら、程よくアクセントになってくれるところが好きで気に入っています。これを合わせるだけでコーディネートが少し華やかになるので、一着持っているととても重宝しています。
今でもいろいろなシーンで活躍しているんですね。普段はどんなコーディネートに合わせることが多いですか?
このスカートはけっこう着ていますね。私服でもいろいろな合わせ方ができて、本当に使いやすいんです。たとえば黒の無地スウェットも、このスカートに合わせるだけで一気に華やかになるんですよ。スウェットをちょっと“変身”させてくれるような感じが楽しくて。モードっぽくも着られますし、かっこよさを出すことも、カジュアルにまとめることもできる。コーディネートの幅をぐっと広げてくれるアイテムだなと思っています。
こちらの黒いシャツは、梅澤さんらしいシンプルな一着です。

このシャツは、もうタグが取れてしまっているくらい着込んでいるんですけど、クラシカルな雰囲気があってすごく気に入っています。どこで買ったのかはこれもはっきり覚えていないのですが、たしか渋谷あたりを歩いていて、ふらっと入った古着屋さんで出会った一着だったと思います。
このシャツは、どんなふうにコーディネートされることが多いですか?
これはもう、がっつりモードに寄せて着ることが多いですね。ボタンのデザインもアクセントになっていて素敵なので、アイテム数はあまり増やさずに全身ブラックでまとめて、かっこよく着こなしたいときに選びます。合わせるアイテムを選ばないし、長く着られそうなところも魅力です。生地感もちょっと不思議で、あえてシワ加工が入っているような素材なので、光の当たり方によってグレーっぽく見えたりするのも可愛くて。そういう質感も含めて、すごく好きなシャツです。
こちらのスカートはマルニ(MARNI)のヴィンテージですか?

そうなんです。これは「oo vintage(オーオーヴィンテージ)」さんのオンラインで購入しました。私にしては、けっこう挑戦的なアイテムだったと思います。
丈感がミニすぎないので、27歳の今でも大人っぽく着られるなと思っています。でも、ところどころにフリルが入っていて、ちゃんと可愛さもあるんですよね。
そのバランスがすごくきれいだなと思って、「これだ!」と直感して購入しました。セレクトされているアイテムが私の好みど真ん中で、ついこまめにチェックしてしまうショップです。
デニムのコートも、すごくかっこいいですね! こちらは、どちらで購入されたものなんですか?

それこそ、渋谷のVCM(※渋谷PARCO等での開催時)だったと思います。渋谷でお買い物をしていたときに、ふらっと立ち寄って出会った一着です。
ヴィンテージのデニムには、デニムの良さが全部詰まっている気がしているんです。少し色ムラがあったり、擦れがあったりする部分もありますが、そういうところも含めて全部「味」だなと思っています。
とにかく存在感がすごくて、お店に並んでいるのを見た瞬間に惹かれました。デニムの色味も単調でなく、その粗さも含めて「可愛いな」って素直に思えた一着です。

ライフスタイルの変化と一緒にヴィンテージを楽しみたい
ステージ衣装や撮影でたくさんの服を着る機会があると思うのですが、そういう経験を重ねるなかで、私服への価値観が変わったなと感じることはありますか?
どうなんだろう……変わったかもしれないですね。振り返ると、意外と影響は受けているなと思います。ステージ衣装と私服は全然違うんですけど、たとえば衣装にビジューが使われていると、私服でもそういうバッジみたいなアイテムが気になったり、真っ赤な衣装を着たあとは、「赤いニットが欲しいな」と思ったりすることもあります。ステージでは華やかな衣装を着る分、私服では少し落ち着いたものを選びたくなる日もありますし、その時に着ている衣装にインスパイアされて、私服の気分や選び方が変わっていくことも多い気がします。

YouTubeでの“うめさく(梅澤美波・遠藤さくら)”コンビによるヴィンテージ企画はすっかり定番になっていますが、ほかのメンバーで「この子は古着が似合いそうだな」と感じる方はいますか?
古着でいうと、4期生の林瑠奈ちゃんですね。ショートヘアにパーマをかけていたりして、ちょっとボーイッシュな雰囲気があるので、メンズライクな古着のアイテムがすごく似合いそうだなって思っています。実際に着ているところを想像するだけでしっくりくるというか、つい目で追ってしまいますね。

梅澤さんは一着を長く大切に着ているイメージがありますが、数年後は古着とどんな距離感で付き合っていたいですか?
一点物には、やっぱり特別な憧れがあります。VCMで見かけた、何十年も前のデニムジャケットのような本当に高価な一点物を見ると、「いつか、そういうものを楽しみながら選べる大人になれたら素敵だな」と思います。古着の良さって、ひとつのアイテムがいろんな人のもとを巡っていくところにあると思っています。そうやって、服を通じたつながりが、これからもっと広がっていったら楽しいなと思います。
Photo by Akinori Kawanishi
Text by Tajimax









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