栃木県宇都宮市のユニオン通りを中心に、群馬や埼玉などに18店舗を展開するセレクトショップ「
ARKnets(アークネッツ)」。地方のセレクトショップながら豊富な品揃えが人気だが、最近は精力的に国内外の勢いのあるブランドとの別注・コラボも展開している。
なぜ地方のセレクトショップが別注やコラボを盛んに行えるのか。今回はその理由とともにショップの歴史、そして今後の展開などをPRの冨田好晃さんに伺った。
裏原ブランド全盛期の90年代に「ARK(アーク)」が開店
ファッション感度の高い人ならば、一度は聞いたことのある宇都宮発のセレクトショップ「ARKnets」。現在、YouTubeチャンネルも運営し、数々の名ただるブランドとコラボや別注を展開して話題を呼んでいる。その歴史を冨田さんはこう語る。「『ARK(アーク)』は現在YouTubeチャンネルなどにも登場しているディレクターの伊勢博が立ち上げたショップです。古着の卸からスタートしてドメスティックブランド、インポートブランドなどを展開しつつ、1996年にストリートブランドのセレクトショップ『ARK』を開店しました」
当時は「GOOD ENOUGH(グッドイナフ)」などの裏原系ストリートブランドを手にできるということで人気が爆発。その後、取り扱いブランドが増えるたびにブランドを系統ごとにカテゴリー分けしながらショップ数を増やしていき、現在はお膝元の栃木県宇都宮を中心に群馬、埼玉に約20店舗を展開するまでに成長した。
「各ショップにはコンセプトを設けていますが、『ARKnets』という大枠で見ると、ベーシックでありながら、気が利いていて着やすくカッコいい、デイリーな服を取り扱うことが根底にありますね」
宇都宮のユニオン通りが宇都宮ファッション中心地といわれるのは、この「ARK」がスタートし、「ARK」系列のショップが軒を連ねているからなのだ。
ブランドへのリスペクトと情熱が伝わり実現した別注やコラボ
冒頭でも説明したように、現在「ARKnets」は「ALDEN(オールデン)」や「Barbour(バブアー)」など、国内外問わず有名ブランドとの別注やコラボを展開し人気を呼んでいる。地方発のショップがなぜこのような有名ブランドとのコラボができるのだろうか。それについても冨田さんはこう答えてくれた。「ひとつはこれまで数々のブランドを取り扱い、販売してきた実績と信頼があるからこそ、実現できていることだと思います。また、ブランドへのリスペクトと我々の情熱が伝わっていることも大きいですね。
もちろんブランド側からも好評をいただいていて、次につながっているケースも多々あります。実はあるブランドの担当者さんは、『ARKnets』の別注を気に入っていただき、その商品を購入してくれた、なんていう話も聞いています」