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2024.02.16

フランス人インフルエンサーのクララ・ブランが手掛ける、美濃焼の伝統技法を取り入れたブランド「ATELIER ROUGE」

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フランス人インフルエンサー・モデルとして、YouTubeなどで日本文化を紹介するとともに、現在は広告代理店で勤務の傍ら、ファッションブランドのプロデュースを務めて注目を集めているのが、クララ・ブランさんだ。
総フォロワー数が約80万人の彼女がプロデュースしている「ATELIER ROUGE(アトリエルージュ)」は、美濃焼の技法に着目し、「日本の美意識である『わびさび』とフランスのミニマリストの美学の融合」を目指したブランドとなっている。
そこで今回、クララ・ブランさんに、日本文化に興味を持つようになったきっかけから、「ATELIER ROUGE」での活動、そこで感じた日本のものづくり、そして今後の取り組みまで伺った。


「日本オタク」になった理由

はじめに、日本に興味を持ったきっかけから教えてください。
もともとは13歳のときに「ヨウジ・ヤマモト」のショーを見て感動したことがきっかけです。母の友人がパリの「ヨウジ・ヤマモト」で仕事をしていたことから、招待をしてもらったんです。
当時のパリ・ファッションウィークはフェミニンなデザインが多いイメージでしたが、そのなかで真っ黒な色づかいで、デザインはアンシンメトリー、メイクもダークという、今まで私が見たことのない女性の美しさが表現されていました。「どこの国のデザイナーなんですか?」と聞いたところ、日本人デザイナーであることを知りました。
そこから日本について調べ始めたところ、フランスとはまったく違う文化に惹かれて「日本ってすごく面白い!」と「日本オタク」になりました。
「ヨウジ・ヤマモト」をはじめとした日本のファッションはもちろんですが、『源氏物語』や『枕草子』を読んだり、夏目漱石や三島由紀夫の作品も読んだりするようになり、日本の伝統文化や歴史に魅了され、恋に落ちて、それが今でも続いています。大学時代には日本への留学も経験しました。
その後、Louis Vuitton本社の勤務からキャリアをスタートしたそうですね。
大学院でラグジュアリーブランドなどについて学んだこともあり、最初のキャリアとしてルイ・ヴィトンのフランス本社で働くことにしました。
でも、やっぱり日本が恋しすぎて、5年前に日本の広告代理店「monopo Tokyo」に転職することに決めたんです。

「ATELIER ROUGE」に込めた想い

そのなかで、ジュエリーブランド「ATELIER ROUGE」をプロデュースすることになったきっかけについて教えてください。
私は、日本のファッションにおいて、独自の伝統やクラフトマンシップ、そこにあるバックグラウンドやストーリーに一番興味があります。
また、そうした日本の良さを国内外に広げたいと考えてSNSなどで活動していたのですが、そのなかである企業さまからお声がけいただいたことがきっかけです。
お互いのビジョンが非常にマッチしたことから、ぜひ一緒にやりましょう、ということになりました。
ブランドコンセプトの検討や、デザインやサンプル作りに1年間ほどかけて、2021年からブランドをスタートしました。
現在、「ATELIER ROUGE」は2つのコレクションを展開していますが、どのような想いが込められているのでしょうか。
私自身アートが大好きなこともあり、まずはコレクションごとに「アートムーブメント」を決めています。その作品自体と、そこから私が受けたインスピレーションをもとに、コレクションを展開しています。第1弾は「ジャポニズム」をテーマに、耳飾りを発表しました。
ジャポニズムは日本とフランスをつなぐキーワードです。当時、ゴッホやモネ、マティスらが日本美術からインスピレーションを受けて作品を生み出しました。今度は、私たちがそこからインスピレーションをもらって、アイテムを生み出すわけです。
第2弾は、フランスの芸術運動である「サンボリズム(象徴主義)」をテーマとしたコレクションを展開しています。
コンセプトは、私と日本の職人さんとで「新たにお互いの文化をブリッジすること」です。
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