『X -エックス-』『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』 など、多彩な作品を世に送り出し、時にはマンガという枠組みすらも超えて表現活動を行ってきた、創作集団CLAMP。
今年でデビュー35周年を迎え、7月3日~9月23日まで国立新美術館にて開催している「
CLAMP展」では今までの活動の軌跡を振り返っている。CLAMPが描く大胆な構図と繊細な表現は、日本だけではなく海外も魅了し、現在に至る。今回は、常に私たちの心に刺激を与える、CLAMPの多彩な作品とともにあったキャラクターのファッションについて振り返りたい。
『聖伝-RG VEDA-』と『東京BABYLON』で振り返る、初期の作品とファッション
今や世代を超え、日本を代表とする創作集団・CLAMPは1989年に『聖伝-RG VEDA-』で商業誌デビューした。
『聖伝-RG VEDA-』は古代インドの神話世界をベースとしており、登場人物にはその神々の名前が使用されている。「約束」をキーワードとする壮大な物語である。
古代インドがテーマなこともあり、主人公・阿修羅(あしゅら)を始め、衣装のデザインは他の作品と比べるとシンプルなものが多いが、シンプルながらも布の表情や繊細に描かれた装飾品のディテールが目立つ。