オーストラリア出身の設立者兼デザイナー、オリヴィア・カミングス(Olivia Cummings)が2014年に創設したこのブランドは、地中海・中東の文化遺産と普遍的な美、そして故郷オーストラリアの豊かな自然からインスピレーションを得て、日常に彩りを添えるモダンなジュエリーを生み出している。
18Kゴールドメッキ、スターリングシルバー、宝石、緻密なビーズ細工、エナメルなど、細部まで感性に語りかけるコレクションは「時代を超えた物語を内包する絵画」と評され、職人たちが情熱を注ぎ込んだ作品は、時を重ねるごとに美しさと価値を増し、装飾品の域を超えて、感情と記憶を呼び覚ます芸術品となるよう創造されている。
「クレオパトラズ・ブリング」設立のきっかけとなった初めてのトルコ訪問から、現地での修行、創作プロセスまで、ジュエリーへの思いをオリヴィアに聞いた。
PROFILE|プロフィール
オリヴィア・カミングス(Olivia Cummings)
クレオパトラズ・ブリング設立者兼デザイナー
メルボルン大学で芸術学位を取得し、その後パリ政治学院で言語(フランス語、ドイツ語、アラビア語)を修了。パリのINSEECでブランド・マネジメントに焦点を当てた修士課程を修了した後、インスタンブールに移住して職人からジュエリー制作を学んだ。2014年に故郷メルボルンで、長年の夢であった自身のブランド「クレオパトラズ・ブリング」を設立。
失恋の経験から、イスタンブールへ
はじめに、ブランドの立ち上げに至った経緯を教えてください。
20代前半の大きな失恋がきっかけで、わずか200ユーロと「クレオパトラズ・ブリング」というジュエリーブランドを創設する夢だけを胸に、私はイスタンブールへと旅立ちました。