90年代後半から2000年代初めにかけて、渋谷・原宿では多様な系統のファッションとブランドが生まれ、街をにぎわせていた。さらに2010年代に入ってから渋谷のファッションに大きな足跡を残したのは、
EMODA(エモダ)である。
EMODAは2010年の実店舗オープン時にはすでに話題を呼んでおり、モードというジャンルをリアルクローズに落とし込んだEMODAのデザインは、斬新な魅力を放ち、10代を中心に瞬く間に支持を広げた。
現在も新たなファンを獲得し続けるEMODAは、2025年でブランド発足15周年を迎える。この節目を前に、EMODA事業部長の市原さんとプレスの小笠原さんに話を聞いた。
渋谷に「モード」のファッションで時代を築いたEMODA
90年代後半から2000年代初めの渋谷は、ギャルブランドの聖地として君臨していた時代である。2010年代は、筆者自身も時代の転換期を実感していた。当時の渋谷の様子について市原さんと小笠原さんは次のように語る。
「お客様が受け取る情報量が多くなったのもあり、90年代後半と比べるとギャル文化が落ち着いてきた雰囲気は感じましたね。
また、原宿と渋谷のファッションの境界線が曖昧になってきた時期だったことも記憶しています」(市原さん)