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2023.08.03

【かもみらINTERVIEW】人気イラストレーターに聞く、ファッションの“描きかた”と“見つけかた”の技術

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服は纏うだけではなく、描かれるものでもある。
人気のイラストレーターや漫画家はファッションをどう吸収し、作品を生み出しているのだろう。本記事ではイラストレーター・漫画家“かもみら”氏に取材。Kindleインディーズマンガで公開された『かもみら短編集(全19話)』が、同カテゴリで1位から20位までを独占した経験を持つ新鋭のクリエイターの仕事を、ファッションの視点で覗いてみた。
PROFILE|プロフィール
かもみら
かもみら

広島在住 イラストレーター
Twitter / Instagram / Kindle

“かもみら”が描くファッションの冒険

“かもみら”は広島在住の22歳のクリエイターだ。2019年からイラストレーターとして活動を開始し、2021年よりTwitterで短編漫画の投稿を始めた。
「SNSで発表している漫画は、イラストの仕事の合間にやっている趣味みたいなものです。仕事では描けないことが蓄積してこらえきれなくなりました」
そう話す作品群は、10P程度のショートストーリーが中心。ジャンルとしては「BL」に属するものだが、その作風はセクシャルなインパクトを与えるというよりは極めてポエティックだ。
登場人物の儚げな恋愛関係の描写とトリッピーな世界観が話題を呼び、作品の多くが1,000単位のRTを獲得する。
とりわけ当媒体が注目したのは、そのファッション感度の高さだ。統制されたカラーリングとディテールへの執着。タトゥーやボディピアスも織り交ぜたゴージャスなコーディネートからはファッションの自由を謳歌しようとする強い意志を感じる。
インタビューでは、まず服に対するこだわりから聞いた。

illustration:イメージを掻き立てるモチーフをどう探す?

イラスト作品は精緻なアイテムの描き込みと大胆なコーディネートが特徴ですね。90年代のストリートに登場した「原宿デコラ」のような自由さが見て取れます。好きなブランドはありますか。
GOMMEやROSE BUD、ANNA SUI。ジャンルでいうとアバンギャルド…パンクやサイバーも。でもユニクロやZARAも好きですよ。
プライベートではどんなトレンドを通ってきましたか。
自分自身では、作品で描いているような派手なアイテムはほとんど着ないんです。ただ服はイラストを仕事にしてから大好きになって、ブランドのサイトのルックブックを眺めて作品に取り入れるようになりました。買わないで見てるだけ、というのは少し気が引けますけど。
服が好きな友人が周囲にいますか。
それもほとんどないかな。私の周りのイラストレーターはみんなシンプルな服装です。住んでいるのが広島の田舎のほうだから、ストリートスナップに載るような尖ったスタイリングの人も滅多に見かけません。だから身近にあるテーマというよりも“憧れ”を描いている感覚のほうが近いですね。
服を描く際にこだわっていることはありますか。
アクセサリーを描くのが好きです。特にレースや細かなジュエリーなどのディテールは執着しているモチーフかもしれませんね。コーデはファッションサイトが助けになることもありますが、ひとつのアイテムから全体の想像を膨らませていくこともあります。
ある博物館で見たヘッドピースがすごく美しくて絵のテーマが生まれることも。
パンクでビザールとも感じられる絵ですが、イメージソースが博物館で見かけたアンティークジュエリーとは…制作過程を聞くとなお面白いですね。
このヘッドピースは本当に好きで、絵の中で勝手にパーツを足しています。縦アングルに変更して描いたバージョンもあるのですが、重力が不自然に感じられないようにジュエリーの部分だけ描き直したくらいこだわりました。
ファッションアクセサリー以外のパーツを取り入れるのも楽しいですね。たとえば銜吊り(はみつり=馬の口に噛ませる器具)をアレンジして女の子の顔に付けたことも。
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