ものづくりの記憶が静かに積層する街、東京・蔵前。ここに、新進気鋭の若手デザイナーのブランドを扱うセレクトショップ「
木宮商店」はある。
そこは単なる“服を売る場所”ではない。服が生まれた背景、作り手の思想、そしてそれを受け取る人の時間までを含めて編集する──そんな場所として、木宮商店はゆっくりと育ってきた。
「最初から、効率よく売る店をつくりたいとは思っていませんでした」。そう語るのは、店主の木宮さん。立ち上げ当初から一貫しているのは、“人の手でつくられたものの価値”を、きちんと受け取れる場所を残したいという想いだ。
PROFILE|プロフィール
木宮 隆佐(きみや りゅうさ)
レディースセレクトショップ「木宮商店」店主。高校卒業後、浪人を経て駒澤大学へ進学。2009年、大学3年生(21歳)のときに「オア・グローリー」でアルバイトを開始し、6年間勤務。その後2015年に販売代行の会社へ転職し2年間経験を積む。2017年12月に「木宮商店」をオープンし、現在に至る。
蔵前という場所が持つ、時間の層
木宮商店に並ぶアイテムは、トレンドに左右されない。 ここには、主に『ritsu』『daichïogata』『Ruimeme』『Kanako Tamura』『kwotias』など、身に纏う人の心に静かに響く約20のブランドが揃う。POP UPの告知が始まると、既存のファンはもちろん、そこで初めてブランドを知り、足を運ぶ人の姿も少なくない。
木宮さんは、元々8年間アパレル業界で販売職を経験していた。しかし、ただ服を売るという行為そのものに、次第に疑問を抱くようになったという。