株式会社小宮商店 三代目当主。1969年生まれ。2000年に入社後、甲州織を用いた伝統的な製法による日本製傘の発展に尽力。 2018年には東京洋傘が東京都の伝統工芸品に選出され、小宮商店では熟練職人2名が東京都伝統工芸士として認定。現在では、30〜40代の職人たちがその後継者として技術を受け継いでいる。
株式会社小宮商店 製造部所属。異業種から傘業界に飛び込み、傘職人歴は13年。自社工房での傘製造に加え、後進の育成にも力を注ぎ、ワークショップやイベントなども担当している。
小宮 当社は1930年の創業から90年以上にわたり、明治時代から受け継がれた製法で、職人が1本ずつ手作業で洋傘を仕上げています。
たとえば、傘を開くときに手を傷めないよう、傘を開く際に指で押し上げる「ロクロ」と呼ばれる部分を生地で覆う「ロクロ巻き」や、骨が生地にあたる「ダボ」と呼ばれる部分を生地で保護する「ダボ巻き」を施しています。
こうした構造上の手間がかかるため、大変ではありますが、見えない部分にまでこだわり、一本一本丁寧に製造しています。
長年ご愛用いただいているお客様の中には、10年以上お使いの方もいらっしゃいます。骨などを損傷してしまっても当工房で修理を承っており、修理を重ねながら長くご愛用いただけるのも特徴です。使い込むほどに、つくりのよさを実感していただける傘だと思います。