色彩豊かな「波佐見焼」その裏側にあ��る職人の技:光春窯
2025.01.06
色彩豊かな「波佐見焼」その裏側にある職人の技:光春窯
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長崎県の波佐見町付近で作られる陶磁器は、「波佐見焼(はさみやき)」と呼ばれている。透けるような白磁の美しさと、呉須(藍色)で絵付けされた繊細な染付の技術が特徴で、400年以上の歴史を持つ。
有限会社 光春窯」は、波佐見焼の窯元としてその歴史をつないできた。伝統技術に加え、釉薬(うわぐすり/器の表面を覆う薄いガラス質)の開発に取り組み、多彩な色調の器作りを行っている。
今回は同社の馬場さんに、これまでのあゆみや波佐見焼の製造工程、産地の課題について話を伺った。
PROFILE|プロフィール
馬場 春穂(ばば はるほ)

1977年 高校卒業後、京都の老舗「土谷瑞光窯」へ入社。焼き物全般の知識・技術を習得。その後、京都市工業試験場に研修生として入所し、焼き物において重要な釉薬の研修に従事。1984年 光春窯を開窯。

強みを生かした、多彩な波佐見焼を提案

馬場さんが波佐見焼に携わるようになった経緯を教えてください。
両親が窯元をやっていたのですが、幼少の頃に時代の流れで廃業になり、しばらく生地業を営んでいたのです。波佐見町は私が生まれ育った場所ですし、家業でもあったことから、必然的に携わるようになりましたね。

私は佐賀県の有田工業高校の窯業科を卒業後、京都の老舗「土谷瑞光窯」で働きながら、窯や焼き物の勉強を約6年しました。また京都には工業試験場の研修制度があったので、それを活用して2年ほど釉薬を専門に勉強してきました。

その後、波佐見町に帰ってきて個人で仕事をスタートしました。両親が使っていた窯元なので古かったのですが、きちんと使える状態だったのでそのまま活用することにしました。1984年に創業し、窯元を立ち上げてから約40年経過しました。
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