人の心を豊かにする今治タオル:創業100周年を控えた楠橋紋織(�くすばしもんおり)の挑戦とこれから
2025.02.20
人の心を豊かにする今治タオル:創業100周年を控えた楠橋紋織(くすばしもんおり)の挑戦とこれから
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瀬戸内海の潮風が吹き抜ける愛媛県今治市。この地はタオルの産地として有名で“今治タオル”としてその名を轟かせている。そんな今治で今、創業100周年に向け走り続けている企業がある。楠橋紋織株式会社だ。
創業100周年を迎えるのは、2031年。現在はそこに向けて自社ブランドを成長させている途中だという。今回は、創業の経緯や今治タオルの歴史、そして自社ブランド誕生のストーリーについて、同社の楠橋功さんにお話を伺った。
PROFILE|プロフィール
楠橋 功(くすばし いさお)
楠橋 功(くすばし いさお)

楠橋紋織株式会社 代表取締役社長

強みは挑戦しつづけることにあり 楠橋紋織株式会社の歴史

最初に御社の歴史について教えてください。
楠橋紋織株式会社を創業したのは、私の祖父の弟です。名前を楠橋俊夫(くすばし としお)といいます。もともとこの楠橋家は地主で、農業や農具の販売をしていました。

しかし楠橋俊夫は県立工業講習所 機織科を卒業した後、16歳で宇和島織物検査所に勤務します。17歳にして織物工場の技術指導や織物組織の教育を担当するなど非凡な才能を発揮していました。

そして「これからはタオルの時代が来る」と考え、タオル作りを事業とする楠橋三郎治工場を21歳の時に創設したのです。

やがて私の祖父であり、俊夫の兄である楠橋秀雄(くすばし ひでお)が営業面で会社のサポートを行うようになっていきました。会社はモノ作り担当の弟・俊夫と、営業担当の兄・秀雄のもと、さらに成長を続けていったといいます。

程なくして会社に大きな転機が訪れます。第2次世界大戦の勃発です。秀雄も俊夫も召集がかかりましたが、当時秀雄は病気を患っており戦地に赴くことはありませんでした。一方の俊夫は残念なことに戦地にて帰らぬ人となってしまいました。

そして秀雄が会社を継ぎ、昭和26年に工場を改装。名前も現在の「楠橋紋織株式会社」へと改められました。
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