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2024.10.17

軽くてカラフルなバッグで世の中を明るく。LeSportsac(レスポートサック)、そのタイムレスな魅力

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「レスポ」の愛称で親しまれている「LeSportsac(レスポートサック)」は、ニューヨークで誕生したライフスタイルブランドだ。
同ブランドが展開しているバッグは、軽くて丈夫なうえに機能性も抜群。また、鮮やかな色合いや華やかなデザインのものが多く、ファッション性も高い。創業50年を迎えた今も世界中で愛され続けているのは、変わることのない品質の高さが背景にあるからだろう。
レスポートサックはどのように誕生し、成長してきたのか。ブランドのあゆみや人気のアイテムなどについて、レスポートサックジャパンの神代香織さんに伺った。
PROFILE|プロフィール
神代 香織(くましろ かおり)

株式会社 レスポートサックジャパン
営業統括本部 マーケティング部 マネジャー

軽量さと高い機能性に注目が集まる

レスポートサックが誕生したのは、今から半世紀前の1974年。メルビン・シフターとその妻・サンドラによって創業された。
シフター夫妻がバッグ作りを始めたのは、ビーチに出掛けた際にセーリングを見て、“帆に使われている丈夫な生地を使ってバッグを作れないか”と考えたことがきっかけだという。
「アメリカは広大な国なので、人々の行動範囲がとても広いんです。しかし、当時は旅行用の鞄といえば重たい革製のものが主流で、移動するのも大変だったようです。
そこで、シフター夫妻は“軽い鞄でより快適に移動できるようにしたい”と考えました。これが、ブランド立ち上げのきっかけです」
こうして誕生したブランドは、フランス語の「Le(定冠詞)」「sac(バッグ)」と、英語の「sport(スポーツ)」をかけ合わせ、「LeSportsac」と名付けられた。
アメリカのレスポートサック1号店
アメリカのレスポートサック1号店
「シフター夫妻は、ヨットの帆に使われているナイロン生地にインスパイアされ、ナイロンを使ったバッグ作りを始めました。レスポートサックで使用しているリップストップ生地は、糸を格子状に織り込んでおり、破れにくく耐久性が高いのが特徴です。
また、水洗いもできますし、生地が柔らかいので折りたたむことも可能です」
驚くほど軽く、高い機能性を持つレスポートサックのバッグは、革新的なアイテムとして世界中の人々を魅了した。
1980年代のグローバル広告
1980年代のグローバル広告
日本で発売されたのは、1987年のこと。百貨店や大手のチェーンストアでの小売りからスタートした。当時の流行であったアメカジ(アメリカンカジュアル)の人気と相まって、日本でも一大ブームが起こる。
当時まだ入手困難だったことから帰国子女や女子大生を中心に人気が広がり、多くの人が憧れるアメリカブランドとして知られることとなった。
1991年には原宿で直営店をオープン。日本のファンにとっては待望の直営店で、15坪ほどの小さなお店には全国から人が集まり、店内は大混雑したという。
1991年にオープンした日本初の直営店
1991年にオープンした日本初の直営店

時代とともに、アイテムをアップデート

レスポートサックを象徴するスタイルといえば、「WEEKENDER(ウィークエンダー)」だろう。創業時より発売しているボストンバッグで、本ブランドを長く支えてきたアイテムだ。
「ウィークエンダーは、発売からずっとベストセラーアイテムのひとつです。長い期間人気をいただいていますが、微細なアップデートを続けています。
たとえば、当時はハンドルを手で持って運ぶことしかできませんでしたが、現在は肩に掛けられるようになっています。その他にも、裏地を改良したり、キャリーオン仕様になっていたりします。
以前は旅行用として使ってくださるお客様が多かったのですが、今ではお父さんは出張で、お母さんはジムで、お子さんは修学旅行でと家族で共有して使ってくださる方も増えました。
また、ペアレンツバッグとして使う他、アウトドアなど使用シーンも多様化しています。
ミディアム、ラージ、エキストララージとサイズ展開が豊富なので、それぞれの用途に合わせて選んでいただきやすいのも人気の理由だと思います」
WEEKENDER
WEEKENDER
レスポートサックが掲げるスローガンは、「LIGHTEN YOUR WORLD」 。軽くてカラフルなバッグで世の中を明るくしていく、という想いが込められている。
「時代が変わっても、軽量で高い機能性を兼ね備えたバッグでお客様の移動を快適にしていくことが、レスポートサックの使命です。それを、私たちはいつも心にとめています。
ブランドが50年も続いているのは、本当にありがたいことです。こうして支持していただいてきたのは、時代とともに変わりゆくライフスタイルに合わせて、軽さと機能性、ファッション性をアップデートし続けていることが理由のひとつになっているかと思います」
バッグのデザインは、ニューヨークにあるレスポートサック本社のデザインチームが担当しているが、日本のマーケットに合わせてカラーや柄、サイズ感などを日本のチームからリクエストすることもあるという。
「“A4サイズのファイルや書類、ノートPCが入るように”や“スマートフォンが縦向きで収まるサイズのポケットにしたい”など、日本の市場に合うように細かな協議をすることもありますね。
そうして作ったアイテムは、日本限定で展開することもあれば、グローバルに展開することもあります」

ブランドの柱は、定番アイテムだけではない

2016年には、レスポートサックらしい新しいラインが誕生した。軽さと機能性をさらに追求した「ESSENTIAL(エッセンシャル)」だ。
このコレクションでは、これまでの素材とは異なる「マイクロリップストップナイロン」が使われている。ダウンジャケットなどの衣類などにも使われている素材だそうだ。
「マイクロリップストップの特徴は、とにかく軽いことです。エッセンシャルコレクションは、従来の商品の約半分の軽さを実現しています。また、バッグを極限まで軽量化するために、金具をメタルからアルミに変えるなど、生地以外のパーツでも軽さを追求しています。
微光沢加工を施しているのでツヤ感がカジュアルすぎないですし、ウエビング(持ち手)部分が柔らかいので快適な使い心地なのがポイントです」
エッセンシャルは多くのファンから支持を得て、今ではブランドを支えるコレクションのひとつになっている。
ESSENTIAL
ESSENTIAL
一方で、これまでのレスポートサックのイメージを一新したデザインのアイテムも人気が高まっているという。それが、2022年にローンチされた「LeSportsac Atelier(レスポートサック アトリエ)」だ。
アトリエでは、ハンドルにバンブーを使用したバッグや、パフィーを入れてキルティング仕様になっているバッグなどが展開されている。これまでのコレクションとは一味違ったデザインが目を引く。
「レスポートサックアトリエは、ニューヨーク本社のクリエイティブチームと日本のチームが共同で企画・開発をしているカプセルコレクションです。“これまで使ったことのない素材を使うなど、新しい挑戦をしてみたい”と思い、日本のチームからニューヨークの本社にリクエストしたのを機にスタートしました。
使用する素材だけでなく、クリエイティブや販路なども変えており、新しい見せ方をしているんです。ニューヨークのチームと日本のチームがゼロから共作するのはブランド史上初の試みでしたが、こうした取り組みを通して新しいお客様とも出会うことができました」
LeSportsac Atelier 2024FW
LeSportsac Atelier 2024FW
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