縁の下の力持ちから、プレイフルなテキスタイルの世界へ:播州織・株式会社丸萬の挑戦
2025.04.21
縁の下の力持ちから、プレイフルなテキスタイルの世界へ:播州織・株式会社丸萬の挑戦
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兵庫県の北播磨地域で生産されている播州織。自然な風合いと豊かな色彩が特徴的な、糸から染める先染めの綿織物だ。その多くは衣類メーカーやブランドにわたるため、製品となった際に播州織の名が表に出ることは稀だが、実は私たちの日常の衣類や雑貨にも多く使われている。今回は播州織産地の西脇から新たなものづくりに挑戦する株式会社丸萬を訪ね、お話を伺った。
PROFILE|プロフィール
丸山 洵平(まるやま じゅんぺい)
丸山 洵平(まるやま じゅんぺい)

株式会社丸萬取締役副社長。1982年生まれ。岡山大学で通信ネットワーク工学を専攻し、大学院卒業後、LED照明のベンチャー企業で営業を担当。2011年に丸萬に入社後自社ブランドを立ち上げ、幅広い商品を展開する。

PROFILE|プロフィール
上田 善則(うえだ よしのり)
上田 善則(うえだ よしのり)

1978年生まれ。摂南大学で経営工学を専攻し、2002年丸萬に入社。2005年コンピュータジャカードの紋プログラムを独学。2024年からは素材ブランド「MARUMAN JACQUARD」を担当し、営業から企画、デザインまでを手がける。

日常を下支えした、表に名の出ない織物の存在

事業とその始まりについて教えてください。
丸山 1901年に初代 丸山萬右衛門が丸萬商店を設立し、ジャカード織機400台の織布工場と縫製工場を併設して事業を始めました。戦後は機屋・染色工場・加工場の分業制で、製品を紡績会社や商社、問屋へ納め、シャツ生地メーカーとして栄えましたが、次第に製造がコストの安い海外に流出し生産が減少。また時代とともに働く男性の服装はスーツにネクタイからカジュアルへと変化し、既存のビジネスの枠組みでシャツ生地だけを作っていてはダメだと感じました。そこでテキスタイルデザイナー梶原加奈子ディレクションのもと、2015年に自社ブランド「POLS(ポルス)」をリリースするなどアパレル商品の幅を広げていき、2024年には素材ブランド「MARUMAN JACQUARD(マルマンジャカード)」をスタートしました。
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