日本を代表するダウン「
水沢ダウン」は、
デサントの技術や開発力を結集して、 2008年に開発された。
当初は、バンクーバーオリンピックで日本代表選手に着用してもらうために製作された。雨や雪が多いバンクーバーという街では、防水性と高い機能性が求められていた。販売を目的としたものではなく、選手に最高の品質を提供したいという想いから誕生したのが、水沢ダウンである。
今回は、2025年最新アイテムを紹介しながら、素材テクノロジーやその仕様、そして搭載された機能について深掘りしていく。さらに、建て替えが済んだばかりの、水沢ダウンの拠点である岩手県奥州市の工場の内部も見ていこう。
生産過程のワンシーン水沢ダウンの最上位モデル「VERTEX(バーテックス)」
最初に、水沢ダウンの最上位モデルである「VERTEX(バーテックス)」を紹介したい。このモデルは2024年にアップデートされ、今年もリリースされている。1000フィルパワー[1]のダウンを使用した、ハイスペックなアイテムだ。水沢ダウンは着心地のよさに加えて、アイテムそのものの軽さが大きな特徴となっている。その“軽さ”をさ らに追求したモデルが、このVERTEXだ。
定番モデル「MOUNTAINEER(マウンテニア)」の重量が約1,000gと、すでに非常に軽量である一方、VERTEXはそのさらに上をいく、約900gという驚きの軽さを実現している。もともと軽量な状態から、さらに100g削ぎ落とせたことに、技術力の高さがうかがい知れる。