もし、
モンベルというブランドが存在しなかったら──。今、私たちが目にしているアウトドアシーンは、まったく違う風景になっていただろう。
1975年の創業以来、モンベルはアルプスを目指すクライマーの装備から、キャンプやデイリーウエア、さらには防災や地域貢献にまで、半世紀にわたってその活動の幅を広げてきた。機能性が追求されたプロダクトの数々は、日本のアウトドアカルチャーを形づくる基盤となった。
そんなモンベルが今年、創業50周年を記念する復刻モデルを続々と発表し、アウトドアシーンの話題をさらっている。PR担当の宝迫さんとともに、注目アイテムの魅力を検証していこう。
欲しいギアを自分たちの手で。理想を追求し続けた50年
モンベルの半世紀の歩みをひと言でいうなら、それは挑戦の連続だ。ブランドのルーツは、日本の登山家である辰野勇さんが大阪で設立したアウトドア用品メーカーにある。みずからが理想とする画期的なシュラフやフリ ース、テントなどを次々と開発し、1978年には海外市場にも進出した。「モンベル製品の特長は“Function is Beauty(機能美)”と“Light & Fast(軽量と迅速)”というコンセプトに集約されます。モンベルの歴史は、近年のアウトドア用品の進化の歴史といっても過言ではないと自負しています」